お知らせnews

7.保健医療サービスの知識等(R5年10月-第26回)2/4

問題 31 認知症について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 認知症施策推進大網においては、発症を遅らせることを目指している。
2 運動不足の改善は、認知症の予防につながらない。
3 自分の意思で決定できるように支援することが大切である。
4 MCI(軽度認知障害)は、すべて認知症に移行する。
5 前頭側頭型認知症の症状の一つとして、物品の名前が出てこない意味性認知症の症状がある。

難易度:★★★

1は〇である。
2は×である。常識的に考えて誤りと判断して欲しい。
3は〇である。
4は×である。
軽度認知症が、すべて認知症に移行することはないだろうと判断して欲しい。
5は〇である。

正解1,3,5
おそらく1,3,5について、単独で正誤を判断できる人は少数であろう(過去問でも出ていない)。しかし、2と4は、素直に読めば誤りと判断できるので、消去法で正解を導ける。

問題 32 次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 高齢者は、急激な環境の変化があっても、環境への適応力は高い。
2 せん妄の有病率は、年齢とともに上昇する。
3 せん妄については、その発症に至ったきっかけで除去可能な要因がないか検討する。
4 身体疾患の治療薬の中には、うつなどの精神症状を引き起こすものがある。
5 統合失調症の陰性症状とは、妄想や幻覚をいう。

難易度:★★★

1は×である。そんなわけがない。
2は〇である。
3は〇である。
4は〇である。
インターフェロン・ステロイド剤などの薬の副作用でうつ状態になることもある。また、文末の「がある」も決め手になる。
5×である。
妄想や幻覚は陽性症状である。陰性症状には、感情鈍麻、意欲の欠如、自閉などがある。

正解2,3,4
1が誤りであることは判断できるだろう。後は5を破断できるかどうかが鍵を握ってくる。近似の過去問の中には類問が見つけられなかったが、5が誤りだと判断できた人は、消去法で解ける。もし5について自信が持てないなら、2,3、4,5の中で正しそうなものを選ぶ。

問題33 傷病に関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 診察や検査は、医師の負担が少ないものから行う。
2 診断は、医師又は歯科医師が行う。
3 患者は、自分の傷病の内容を知り、どのような治療を受けるか、自己決定する権利を有している。
4 予後に関する説明では、患者の理解力なども考慮し、必要に応じて家族の立ちあいを求める。
5 介護サービスの選択を助言するに当たり、予後は考慮しなくてよい。

難易度:★★★

1は×である。
診察や検査は,患者の身体的負担が小さいものから行うことが原則である。R3問33肢2参照。
2は〇である。
3は〇である。
4は〇である。
5は×である。
予後は介護サービスの選択に大きな影響を持っている。

正解2,3,4

問題 34 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1 介護支援専門員は、利用者の入院時に、退院後の利用者・家族の生活について医療機関に伝えることが重要である。
2 退院後の居宅サービス計画の立案に役立つ情報には、入院期間中に介護支援専門員に共有される情報が含まれる。
3 退院前カンファレンスに家族が参加する場合もある。
4 退院後の訪問看護は、介護支援専門員が指示する。
5 退院当日は、介護保険サービスを利用できない。

難易度:★★★

1は〇である。
介護支援専門員は、退院後の利用者。家族の生活を支える存在であり、退院後の利用者。家族の生活は、入院中の治療(リハビリテーションも含む)にも影響してくる。
2は〇である。当然である。
3は〇である。
4は×である。
指示するのは医師である。H27問42肢4参照。
5は×である。
例えば、退院したその日の夜に訪問介護が必要な場合も考えられる。

正解1,2,3

問題 35 高齢者の栄養・食生活について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 低栄養状態では、筋力の低下により転倒しやすい。
2 男性では、加齢とともに低栄養傾向の者の割合は減少する。
3 骨粗鬆症予防には、アルコールを摂取することが大切である。
4 使用している薬剤によっては、摂取してはならない食品がある。
5 一方的な指導ではなく、双方向的なコミュニケーションを重視した相談の場を設ける。

難易度:★★★

1は〇である。
低栄養状態→筋力低下→転倒しやすくなる。という一連の流れ。
2は×である。常識的に無理な流れである。
3は×である。
これが真実なら、女性には、骨粗鬆所予防のためにアルコール摂取が推奨されるはず。もちろん、そんなことはない。
4は〇である。
抗凝固剤であるワーファリンと納豆の組み合わせが良くないのは有名。知らない場合は、文末の「がある」を決め手にする。
5は〇である。

正解1,4,5
多少迷う肢がある場合、2と3が×であることを利用して消去法で解く。

一覧に戻る