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9.保健医療サービスの知識(R元年10月-第22回)4/4

問題41 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について、より適切なものはどれか。2つ選べ。 1 人生の最終段階において自らが望む医療・ケアについて、医療・ケアチーム等と話し合い、共有するための取組をいう。 2 本人が死の直前になったときにのみ話し合う。 3 話し合った内容は、文書にまとめておく。 4 本人の考えより、医療・ケアチームの方針が優先される。 5 話合いは、一度だけ行えばよい。   消去法で解くことが可能な問題である。 ★★★ 1と3について自信がなくても消去法で答えは出せる。 1は〇である。知らなければ△にして次に進む。2は「…にのみ」がおかしい。もっと以前から話し合うべきだと推測できる。×である。3は、文書にまとめておくことが望ましいと考えられるので〇ぽい。ただ、自身がなければ△にして次に進む。4は、本人の考えのほうが重要であり、×である。5は、「一度だけ」がおかしい。×である。
ソーシャルニャンカーからのニャン ポイントアドバイス アドバンス・ケア・プランニング(ACP)は、これから段階の世代が高齢化していくこと、終末期をどのように迎えるのかが重要な課題となっていること、から今後も出題可能性はある。

【正解1,3】

問題42 指定短期入所療菱介護について適切なものはどれか。3つ選べ。 1 家族の疾病、冠婚葬祭、出張等の理由では、利用できない。 2 喀痰吸引や酸素療法など医療ニーズが高い要介護者も利用できる。 3 虐待等やむを得ない事情がある場合でも、利用定員を超えて受け入れることはできない。 4 サービス提供施設として、介護老人保健施設、介護医療院、指定介股療挫型医療施設、療養病床を有する病院又は診療所がある。 5 療養型以外の介護老人保健施設が提供する短期入所療養介護には、在宅強化型、基本型、その他がある。   本問は消去法を用いて解くのに最適な問題といえる。 ★★★ 落ち着いて考えれば、1と3が×であることは容易に判断できると思われる。反対に、4や5は知らないと判断することはできない。 1は×である。選択肢のような理由でも利用できる。2は、まさに指定短期入所療菱介護の利点であろう。〇である。3は、虐待等やむを得ない事情があれば、利用定員を超えて受け入れることはできると推測して欲しい。×である。ここまで来て、消去法により答えは出るが、念のために全ての選択肢を確認しよう。4は〇であるが、知らないと判断に迷うであろう。5も〇であるが、これも知らないと判断に迷うであろう。
ソーシャルニャンカーと一緒にニャン ステップUP‼ 介護予防短期入所生活介護:老人短期入所施設、特別養護老人ホームなど(特定施設でサービス提供することもある) 介護予防短期入所療養介護:介護老人保健施設、療養病床を有する医療機関(病院もしくは診療所など)、老人性認知症疾患療養病棟、介護医療院

【正解2,4,5】

問題43 指定看護小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。 1 事業者は、看護サービスの提供の開始に際し、主治の医師の指示を文書で受ける必要はない。 2 看護小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては地域における活動への参加の機会も考慮し、利用者の多様な活動が確保できるよう努めなければならない。 3 事業者は、看護小規模多機能型居宅介護計画及び看護小規模多機能型居宅介護報告書を主治の医師に提出しなければならない。 4 訪問介護や訪問看護などの訪問サービスと通いサービスを一体的に提供するもので、宿泊サービスは含まない。 5 看護小規模多機能型居宅介護を受けている間についても、訪問リハビリテーション費、居宅療養管理指導費及び福祉用具貸与費は算定できる。   ★の数をいくつにするか迷ったが、2と5のいずれを選ぶかで迷った人が多かったと思われるので、★★にした。 ★★ 過去7年以内に看護小規模多機能型居宅介護は何回か出題されているが、本問とずばり被る肢はなかった。 しかし、問題意識が同じ選択肢は出ている(2017問44-肢2)。このような問題では、何と言っても看護小規模多機能型居宅介護のイメージをしっかりと持っているか否かが大切だと思われる。細かい知識はどうしても抜けてしまうことがある。もし、試験場で判断に迷うようなことがあれば、このサービスの本質から推論して判断するほうがいいのではないかと考える。 1は×である。看護師が医療行為を行うには原則として医師の指示が必要である。2の内容を素直に読めば〇ぽいと感じるのではないだろうか。3は、事業者に一定の義務を課すものだが、看護小規模多機能型居宅介護は医療との連携が密接なので、このような義務を課すことも不合理とはいえないであろう。〇ぽい。4は、仮に覚えていなかったとしても、もともと「小規模多機能型居宅介護」に訪問看護サービスがついたものなのだから、宿泊サービスは含むと考えるのが素直である。×ぽい。5は、看護小規模多機能型居宅介護では包摂されないサービスを聞くものである。このサービスは在宅での生活をベースとしているので、選択肢に出ているサービスは併用が可能だと考えるべきであろう。〇ぽい。

【正解2,3,5】

問題44 医師が行う居宅療養管理指導について正しいものはどれか。3つ選べ。 1 要介護状態の悪化の防止等に資するよう、計画的に行われなければならない。 2 交通費を受け取ることはできない。 3 区分支給限度基準額が適用される。 4 保険医療機関として指定を受けている病院は,都道府県知事の指定があったものとみなされる。 5 サービス担当者会議への参加が困難な場合には原則として、文書により情報提供・助言を行わなければならない。   本問は正答率が低い問題だったと考えられる。 ★ 居宅療養管理指導について、まったく勉強していなかった人は、どれが正しいか見当がつかなかったと思われる。 1は〇ぽい内容である。2は悩む。△にして次に進む。3は×である(過去問でも頻出)。4は知らないと悩む。△にして次に進む。5は、〇であるが、知らないと悩むであろう。肢3の知識は、2018問7(介護支援分野の問題)で、肢5の知識は2015問45でズバリ出題されている。この過去問の知識があれば、1〇、3×、5〇として、1か4かで迷う人が多かったであろう。

【正解1,4,5】

問題45 介護医療院について適切なものはどれか。2つ選べ。 1 原則として、個室である。 2 ターミナルケアの機能を有する。 3 医療法の医療提供施設には該当しない。 4 必要な医療の提供が困難な場合には他の医師の対診を求める等適切な措置を講じなければならない。 5 II型では、I型に比してより重篤な身体疾患を有する患者等に対応できる体制が求められている。   介護医療院は2018問3、2017問44に引き続いての出題である。 ★ 2年続けて出ていたので、2019年は出題可能性が低いと考えていた人も多かったと思われる。 2019年の問題は、介護支援分野でも同様なことが見られており、ヤマを張っていた人は面食らったであろう。もちろん同一のテーマでも出題の中身がまったく同じわけではない。 1は×である。もしこれが正しいとしたら、一度は目にしているはずである。自分が知らない=×と即断することは危険だが、普通に勉強していて見たことがなければ、そのように判断することもときには必要である。2は〇である。介護老人福祉施設(≒特別養護老人ホーム)でも看取り介護を行っているのだから、いわんやである。3は×である。4は悩んだ人が多かったと思われるが、〇である。介護医療院は、急性期の病院とは異なるので、「必要な医療の提供が困難な場合には他の医師の対診を求める等適切な措置を講じなければならない」との規定は、常識的にも〇と判断しやすいであろう。5は、Ⅰ型とⅡ型のどちらがより重篤な重篤な身体疾患を有する患者等に対応するものなのかを知らないと判断できないであろう。Ⅰ型の方がより重篤な患者に対応するものなので、5は×である(2018問3でズバリ出題されている)。本問は2の〇が判断しやすいが、残り1つを選ぶ段階で答えが割れたと思われる。

【正解2,4】

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