6.教育原理(R2年-後期)2/2
問6 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A 教育学は、子どもの発達の昨日にではなく、明日に目を向けなければならない。その時にのみ、それは発達の最近接領域にいま横たわっている発達過程を教授の過程において現実によび起こすことができる。
B どの教科でも、知的性格をそのままにたもって、発達のどの段階のどの子どもにも効果的に教えることができる。
【Ⅱ群】
ア ブルーナー(Bruner, J.S.)
イ デューイ(Dewey, J.)
ウ ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)
エ キルパトリック(Kilpatrick, W.H.)
オ スキナー(Skinner, B.F.)
(組み合わせ)
A B
1 ア イ
2 ア オ
3 イ エ
4 ウ ア
5 ウ オ
理論と人物を組み合わせる問題に対応する勉強の仕方として、その理論の特徴のある部分を意識しながら覚えていく。
A:特徴のある部分は、「明日に目をむける」「最近接領域」。ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)
B:特徴のある部分は、Aの「最近接領域」の様にキーワードではなく文章になります。「どの教科でも、知的性格をそのままにたもって、発達のどの段階のどの子どもにも効果的」ブルーナー(Bruner, J.S.)
【正解4】
問7 次の文のうち、日本の学校教育制度に関するものとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 1945(昭和 20)年、「日本国憲法」と「教育基本法」が施行された。
B 2006(平成 18)年、「教育基本法」が改正され、義務教育は「9年の普通教育」から「12 年の普通教育」へと変更になった。
C 現行の「学校教育法」では、学校を「幼稚園、保育所、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校」と定めている。
(組み合わせ)
A B C
1 ○ ○ ○
2 ○ ○ ×
3 × ○ ×
4 × × ○
5 × × ×
正確な記憶が必要な選択肢と常識的に考えれば〇✕が判断できるものもあります。
A:年は覚えるしかありません。「日本国憲法」は、1946(昭和21年公布)1947(昭和22年施行)。「教育基本法」は、1947(昭和22年公布・施行)です。現代史を学ぶ上で、第二次世界大戦の終戦の年(1945年)は重要であり、分岐点でもありますので覚えておきましょう。
B:義務教育が12年になったという話しは聞いていないですね。
C:小学校、中学校、義務教育学校というところは明らかに変です。
【正解5】
問8 次の文の( )にあてはまる語句として、最も適切なものを一つ選びなさい。
( )とは、主として学校において、子どもたちが学校の文化ひいては近代社会の文化としての価値、態度、規範や慣習などを知らず知らず身につけていく一連のはたらきのことである。無意図的に、目に見えない形ではあるが、子どもたちに影響を及ぼし、その発達を方向づけていく。
1 融合カリキュラム
2 経験カリキュラム
3 潜在的カリキュラム
4 顕在的カリキュラム
5 コア・カリキュラム
無意図的に、目に見えない形という箇所がポイントです。
無意図的ということですので、融合、経験、コアというのはありません。意図が無いと融合・経験・コア・カリキュラムはできません。また、目に見えない形ということは顕在的ではありません。
【正解3】
問9 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A ユネスコ(UNESCO)の成人教育推進国際委員会において、「生涯にわたって統合された教育」(lifelong integrated education)を提唱した。
B 成人の教育の目的を、人間的になることとして、すべての制度をその実現のために方向づけるように価値の転換に成功した社会を「学習社会」(learning society)と呼んだ。
C 子どもに対する教育学である「ペダゴジー」(pedagogy)に対して、成人の学習を支援する教育学として「アンドラゴジー」(andragogy)という造語で成人教育学を提唱した。
【Ⅱ群】
ア ハッチンス(Hutchins, R.M.)
イ エリクソン(Erikson, E.H.)
ウ ラングラン(Lengrand, P.)
エ ノールズ(Knowles, M.S.)
オ クラントン(Cranton, P.)
(組み合わせ)
A B C
1 ア イ エ
2 ア エ オ
3 イ ア エ
4 ウ ア エ
5 ウ イ エ
理論と人物問題です。特徴ある部分から人物を探しましょう。
A:「生涯にわたって統合された教育」
B:「学習社会」
C:「アンドラゴジー」
【正解4】
問 10 次の文のうち、「いじめ防止対策推進法」第3条の一部として、下線部分が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A いじめの防止等のための対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることに鑑み、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校内ではいじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければならない。
B いじめの防止等のための対策は、全ての児童等がいじめを行わず、及び他の児童等に対して行われるいじめを認識しながらこれを放置することがないようにするため、いじめが児童等の心身に及ぼす影響その他のいじめの問題に関する児童等の理解を深めることを旨として行われなければならない。
C いじめの防止等のための対策は、いじめを受けた児童等の生命及び心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、国、地方公共団体、学校、地域住民、家庭その他の関係者の連携の下、いじめの問題を克服することを目指して行われなければならない。
(組み合わせ)
A B C
1 ○ ○ ○
2 ○ ○ ×
3 ○ × ○
4 × ○ ○
5 × ○ ×
この条文を丸暗記している人は少ないと思います。従った、正誤を分けるのは「これはおかしいのでは」ということを気付けるかどうかです。
A:いじめが行われなくなるようにする場所を「学校内」に限定するのは適当ではないと気付けるはずです。帰り道や放課後に遊んでいる時のいじめなら良いというわけではありませんね。
B:「理解を深める」のは悪くありません。
C:他の科目もそうですが、「連携」が悪いということはほとんどありません。
【正解4】
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