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19.精神疾患とその治療(R3年-第24回)2/2

問題 6 次の記述のうち,予後がよいと推測される統合失調症の特徴として,適切なものを2つ選びなさい。 1 解体型の病型である。 2 緩徐に発症する。 3 若年で発症する。 4 発症に明らかな誘因がある。 5 発症してから未治療の期間が短い。   知らない用語にとらわれるのではなく、明らかな間違い、明らかに適切なものを探せるようになりましょう。 解体型、緩徐など一般には聞きなれない言葉もありますが、4と5が正解なのは明らかです。精神福祉士試験の合格率が高いのは、この様な問題が結構あることと関係があると思います。  

【正解4,5】

問題 7 Cさん(18歳,男性)は,「部屋の中に隠しカメラがある」と3か月前から執しつ拗ように訴えるため,心配した両親と共に精神科を受診した。Cさんはリスペリドンを処方され,服用を始めた2日目の夕方より,「足がむずむずする」「じっとしていられないので,部屋の中を歩き回ってしまう」と強く訴えた。次のうち,Cさんに2日目の夕方より現れた症状として,正しいものを1つ選びなさい。 1 ジストニア 2 アカシジア 3 ジスキネジア 4 カタレプシー 5 ミオクローヌス   この問題は、用語を知らないと解けません。知らない人は適当にマークだけして次に進みましょう。   1:ジストニアとは、自分の意思によらない自分では制御できない運動。 2:正しい 3:ジスキネジアとは、自分の意思とは関係なく、体の一部が勝手に不規則で異様な動きする現象です。ほぼ規則的な運動となるジストニアと不規則な動きのジスキネジアと覚えておきましょう。 4:カタレプシーとは、強硬性とも言われ、受動的にとらされた姿勢を保ち続けます。 5:ミオクローヌスとは、筋肉等に起こる素早い稲妻のような収縮のことです。

【正解2】

問題 8 次のうち,精神分析療法に最も関係の深い概念として,正しいものを1つ選びなさい。 1 自動思考 2 治療共同体 3 無意識 4 あるがまま 5 オペラント条件づけ   精神、心理学を学ぶ人にとっては常識ですね。フロイトを先ず抑えて、ユング、アドラーと進みましょう。  

【正解3】

問題 9 30歳前後に見える男性は,意味不明の独り言を発しながら,深夜に海岸を一人で歩いていたため,警察に保護された。警察官からの,「何をしていたのか」という問いかけに,「分からない」と答えた。付き添っている人はおらず,「名前や住所は覚えていない」と言い,身元が分かるようなものは所持していなかった。精神疾患を疑った警察官が精神科病院の受診につなげた。1名の精神保健指定医が診察したところ,暴れることはなく,頭部外傷などの身体面に緊急の治療を要する病変や自殺念慮も認められなかった。本人は入院による精神科治療が必要と認めなかったが,精神障害があるため,入院治療が必要と判断された。次のうち,この時点における男性の入院形態として,適切なものを1つ選びなさい。 1 緊急措置入院 2 措置入院 3 医療保護入院 4 応急入院 5 任意入院   入院形態の違いは覚えましょう。   1:緊急措置入院の対象者は、入院させなければ自傷他害のおそれのある精神障害者。急速な入院の必要性があることが条件で、精神保健指定医の診察は1名で足りるが、入院期間は72時間以内に制限される。 2:措置入院の対象者は、入院させなければ自傷他害のおそれのある精神障害者。精神保健指定医2名の診断の結果が一致した場合に都道府県知事が措置する。 3:医療保護入院の対象者は、入院を必要とする精神障害者で、自傷他害のおそれはないが、任意入院を行う状態にない者。要件は、精神保健指定医(又は特定医師)の診察及び家族等のうちいずれかの者の同意が必要です。 4:適切。応急入院の対象者は、入院を必要とする精神障害者で、任意入院を行う状態になく、急速を要し、家族等の同意が得られない者です。要件は、精神保健指定医(又は特定医師)の診察が必要であり、入院期間は72時間以内に制限されます。 5:任意入院は、本人の同意がある者が対象です。精神保健指定医の診察は不要です。

【正解4】

問題 10 アルコホーリクス・アノニマス(AA)に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。 1 自助グループである。 2 自立支援医療(精神通院医療)の対象である。 3 心理専門職によるカウンセリングが目的である。 4 メンバーの無名性を基礎におく。 5 参加するためには医師の診断書が必要である。   頻出問題です。この際に覚えて得点源にしましょう。  

【正解1,4】

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