問題 1 次のうち、摂食、体温、情動の調節に関わっている中枢神経の部位として、 正しいものを1つ選びなさい。
1 橋
2 中脳
3 小脳
4 視床
5 視床下部
これは知らないと判断できないであろう。
ソーシャルワンカーが提示している図を参照し、イメージを定着させておこう!
1は、上部の中脳や大脳、下部の延髄以下の部分の連絡路の役割をもつ。三叉神経、顔面神経核、蝸牛神経核などがここを通り、呼吸調節にも関係している。
2は、音の刺激で眼球を動かしたり体を動かす反応を担当している。
3は、運動の調節や体の各部の筋肉の緊張をチェックする。
4は、運動ループ、感覚ループ、認知ループなど複数の中継箇所であり、情報の統合場所です。
5は、摂食、体温、情動の調節に関わっている。
【正解5】
ソーシャルワンカーと一緒にワン ステップUP‼
問題 2 Aさん(68歳、男性)は脳梗塞の既往がある。日常生活は支障なく自立していた。慢性腎不全の治療で入院中、3日前から38°Cの発熱があり昨夜に解熱鎮痛薬を服用したところ、出勤すると言って深夜に着替えて出掛けようとした。今朝は傾眠状態である。
次のうち、この患者に疑われる疾患又は病態として、適切なものを1つ選びなさい。
1 急性ストレス反応(急性ストレス障害)
2 身体症状症(身体表現性障害)
3 統合失調症
4 せん妄
5 アルツハイマー型認知症
問題文をよく読み、消去法で解く問題である。
ヒント:Aは脳梗塞の既往があるものの、認知症、精神疾患を疑わせる要素はない。
1は、×である。何かしらストレスを感じている事実はあるかもしれないが、問題文の中には、大きなストレスが急激にかかっている記載はない。
2は、×である。
身体症状症とは、頭痛や吐き気・めまいなど身体の不調を訴えるも、検査結果や医学的初見が無い状態が続いてしまう疾患です。
3は、×である。ヒントに記載通り。
4は、〇である。Aが出勤すると言って深夜に着替えて出掛けようとしたのは、入院中、38°Cの発熱がある中で、前夜に解熱鎮痛薬を服用したという状況下にあった為と推測できる。
5は、×である。ヒントに記載の通り。
【正解4】
問題 3 次のうち、境界性パーソナリティ障害の特徴として、適切なものを1つ選びなさい。
1 良心の呵責の欠如
2 自分が重要であるという誇大な感覚
3 他人の感情への冷淡で無関心な行動
4 疑い深く、人に恨みを持ち続ける傾向
5 見捨てられることを避けようとするなりふり構わない努力
これは知らないと判断できないであろう。
境界性パーソナリティ障害の特徴は、
見捨てられることを避けようと、するなりふり構わない激しい反応を示す特徴がある。
【正解5】
ソーシャルワンカーと一緒にワン ステップUP‼
境界性パーソナリティ障害
対人関係や感情の不安定と、著しい衝動性を示す障害である。
幼児期のストレスが、境界性パーソナリティ障害の発症に寄与している可能性があると考えられている。
生活環境へのストレスに対し病的反応を生じる遺伝的傾向が認められる場合があり,境界性パーソナリティ障害には、明らかに遺伝的要素があると言われている。
症状と徴候
境界性パーソナリティ障害者は,自分が見捨てられたり,無視されたりしたと感じると,強い恐れや怒りを感じる。
例えば,自分にとって重要な人が約束に数分遅れたり,約束をキャンセルしたりするとパニック状態に陥ったり,激怒したりすることがある。見捨てられるのは自分が悪いからだと考え,見捨てられることを恐れるのは,1人になりたくないためであるとされる。
問題 4 次のうち、うつ病でみられることがある症状として、適切なものを2つ選びなさい。
1 過眠
2 せん妄
3 誇大妄想
4 食欲亢進
5 知能低下
うつ以外の病気に特徴的なものを除いていけば正解を導くことは可能である。
本問は、「うつ病でみられることがある症状」となっていることに注意する必要がある。
1は、〇である。
2は、×である。うつ病の場合、
せん妄は生じない。
3は、×である。誇大妄想はむしろ躁(そう)の特徴である。
4は、判断しづらい。自信がなければ△にして次に進む。
5は、×である。うつ病により知能低下がみられるということは一般的にはない。
【正解1,4】
ソーシャルワンカーと一緒にワン ステップUP‼
うつ病では、気分が落ち込み、意欲がわなかない。という症状が表出する。その結果、食欲減退という症状が特徴的だが、非定型うつ病では、過眠と食欲亢進がみられる。
問題 5 次の記述のうち、注意欠如・多動症(ADHD)の不注意の症状として、正しいものを2つ選びなさい。
1 しゃべりすぎる。
2 日々の活動で忘れっぽい。
3 自分の順番を待つことが困難である。
4 課題や活動を順序立てることが困難である。
5 不適切な状況で走り回ったり高い所へ登ったりする。
問題文をよく読まないと時間を大幅にロスする可能性がある。
問われているのは、ADHDの不注意の症状である。
1は、少し迷う。不注意というより口の多動というイメージであるが、とりあえず△にしておく。
2は、〇である。
3は、×である。多動の症状である。
4は、〇である。
5は、×である。自閉や多動の症状である。
【正解2、4】