12.生活支援技術(R元年-第32回)5/5
問題 55 Aさん(85 歳,女性,要介護 1 )は,認知症(dementia)があり判断能力が不十分である。一人暮らしで,介護保険サービスを利用している。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問したときに,物品売買契約書を見つけた。Aさんは,「昨日,訪問販売の業者が来た」「契約書については覚えていない」と話した。
訪問介護員(ホームヘルパー)から連絡を受けたサービス提供責任者が,迅速にクーリング・オフの手続きを相談する相手として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 行政書士
2 消費生活センター
3 家庭裁判所
4 保健所
5 相談支援事業所
最近では一般常識になっている機関です。
利用者のためにも覚えておきましょう。
【正解2】
問題 56 眠れないと訴える高齢者に介護福祉職が行う助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 起床時に日光を浴びるように勧める。
2 日中,長い昼寝をするように勧める。
3 夕食後 2 時間以内に就寝するように勧める。
4 寝る前に緑茶を飲むように勧める。
5 決まった就床時刻を守るように勧める。
メラトニンとは。
メラトニンというホルモンの働きで眠くなります。メラトニンは、朝日を浴びた約15時間後に分泌が増加します。
1が適切な記述です。
2:長い昼寝をすると夜間はもっと眠れなくなりそう。
3と5は、そもそも眠れなくて悩んでいる人に適切なアドバイスとは言えません。
4:緑茶にもカフェインが入っているので不適切ということなのか、1がより適切ということだと思います。
【正解1】
問題 57 施設における安眠を促すための環境に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 湿度は 20%以下に設定する。
2 寝衣は,体に密着した形のものを選ぶ。
3 冷暖房の風が,体に直接当たるようにする。
4 夜間の照明は,部屋全体がはっきり見える明るさにする。
5 介護福祉職同士の会話が響かないようにする。
迷う選択肢は一つだけ。
2、3、4は迷わず消去できたと思います。
1の湿度については50%~60%が適当と言われています。
5:適切な記述。
【正解5】
問題 58 睡眠薬を服用している高齢者への介護福祉職の対応として,適切なものを1つ選びなさい。
1 アルコールと一緒に服用してもらった。
2 服用後, 1 時間は起きているように伝えた。
3 日中,ふらつきがみられたので医師に伝えた。
4 通常の量では眠れないと言われたので,追加して飲むように伝えた。
5 体調に合わせて服薬時間を変更した。
この問題は落とせない。正解率の高い問題と思われます。
1:アルコールと一緒に服薬というのは良いわけないです。アルコールと一緒に服薬した時の作用などは詳しく知ってなくても良いと思います。アルコールと一緒に服薬は✕と覚えておけば良いです。
2:意味不明な発言です。眠くなれば寝た方が良いです。
3:利用者が普段と違う様子の時に医療職に報告というのは、ほぼ〇です。
4:服薬の変更を介護福祉職が行えるわけがありません。
5:服薬時間についても同様です。
【正解3】
問題 59 Bさん(83 歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。終末期で,「最期はこの施設で迎えたい」という本人の希望があり,家族もそれを望んでいる。昨日から死前喘鳴が出現し,医師から,「あと数日でしょう」と言われた。「呼吸が苦しそうだ」と言っている家族への介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「自然な経過なので体位の工夫をして一緒に見守りましょう」
2 「Bさんに意識はないので心配いらないですよ」
3 「痰の吸引をすると楽になるので準備しますね」
4 「Bさんを励ましてください」
5 「すぐに救急車を呼びましょう」
家族への介護という問題文はちょっと変ですが、意味は通じます。
1か3で迷ったと思います。それ以外の選択肢を回答した人は、もう一度看取り介護について考えてみてください。
試験センターの解答は1となっていますが、3を選択した人も結構いたのではないでしょうか。
【正解1】
問題 60 高齢者施設において介護福祉職が行う死亡後の介護について,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ペースメーカーを取り除く。
2 口が閉じない場合は紐で顎を固定する。
3 衣服は着衣がしやすい服を選ぶ。
4 全身清拭には水を使用する。
5 家族に,死亡後の介護を一緒に行うかどうかを確認する。
死亡後に行うのも介護なのか?という疑問はありますが。
この問題は消去法で解いていくというより、ずばり5を選んで欲しいと思います。
【正解5】
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