【正解4】
問2 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の1「保育所保育に関する基本原則」の(1)「保育所の役割」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 保育所は、保育を必要とする子どもの保育を通して、子どもの身体の発達を図ることを目標とした児童自立支援施設である。 B 保育所は、入所する子どもの保護者に対する支援や地域の子育て家庭に対する支援を行う役割を担っている。 C 保育所の保育士は、子どもの保育を行うとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行う役割がある。 (組み合わせ) A B C 1 ○ ○ ○ 2 ○ ○ × 3 × ○ ○ 4 × × ○ 5 × × × これも基本問題です。 A:保育所は児童自立支援施設ではありません。保育所保育指針には、児童福祉施設であると書かれています。児童自立支援施設は児童福祉施設の一種です。 B:保育所は地域の子育て家庭に対する支援等も行います。 C:保育所は子どもの保護者に対する指導も行います。 以下に「保育所保育指針」第1章「総則」の1「保育所保育に関する基本原則」の(1)「保育所の役割」を引用します。マーカー部分が答えです。ア 保育所は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第39条の規定に基づき、保育を必要とする子どもの保育を行い、その健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。 イ 保育所は、その目的を達成するために、保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている。 ウ 保育所は、入所する子どもを保育するとともに、家庭や地域の様々な社会資源との連携を図りながら、入所する子どもの保護者に対する支援及び地域の子育て家庭に対する支援等を行う役割を担うものである。 エ 保育所における保育士は、児童福祉法第18条の4の規定を踏まえ、保育所の役割及び機能が適切に発揮されるように、倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断をもって、子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行うものであり、その職責を遂行するための専門性の向上に絶えず努めなければならない。 *児童福祉施設に関しては、児童福祉法に規定があります。 児童福祉法 第七条 この法律で、児童福祉施設とは、助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園、児童厚生施設、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設及び児童家庭支援センターとする。 合わせて覚えましょう。
【正解3】
問3 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」の(1)「全体的な計画の作成」、(2)「指導計画の作成」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 保育所は、全体的な計画に基づき、長期的な指導計画と短期的な指導計画を作成しなければならない。 B 指導計画の作成にあたっては、一人一人の子どもの興味・欲求に即し主体性を尊重するため、3歳以上児は個別的な計画を作成することが必要である。 C 3歳以上児の指導計画作成にあたっては、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を到達目標として、就学前の時期にそれらが身に付くよう計画し、評価・改善することが必要である。 D 全体的な計画は施設長が単独で作成し、それに基づいて担当保育士が具体的な指導計画を作成するというように、分担して計画を作成しなければならない。 (組み合わせ) A B C D 1 ○ ○ ○ × 2 ○ × ○ ○ 3 ○ × × × 4 × ○ ○ ○ 5 × ○ × ○ 今回は、消去法でやってみよう。問題の解き方みたいなもの。 まず、消去しやすいのはDです。施設長が単独で作成というのはあり得ません。この時点で1か3の2択になります。とりあえず、Aは放っておいて、BとCを考えます。1は両方〇で、3は両方✕です。私にはBの3歳以上児は個別的な計画を作成するというのが気になります。3歳未満児は個別的な計画が必要ないのかという疑問です。これもあり得ない気がします。ここで答えは出ました。この様な解き方で十分です。以下に、保育所保育指針の該当箇所を引用します。3 保育の計画及び評価 ⑴ 全体的な計画の作成 ア 保育所は、1の⑵に示した保育の目標を達成するために、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて、保育の内容が組織的・計画的に構成され、保育所の生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、全体的な計画を作成しなければならない。 イ 全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、保育時間などを考慮し、子どもの育ちに関する長期的見通しをもって適切に作成されなければならない。 ウ 全体的な計画は、保育所保育の全体像を包括的に示すものとし、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。 ⑵ 指導計画の作成 ア 保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。 イ 指導計画の作成に当たっては、第2章及びその他の関連する章に示された事項のほか、子ども一人一人の発達過程や状況を十分に踏まえるとともに、次の事項に留意しなければならない。 (ア) 3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること。 (イ) 3歳以上児については、個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。 (ウ) 異年齢で構成される組やグループでの保育においては、一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。 ウ 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。 エ 一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること。 オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。 カ 長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。 キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。問4 次の表は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の1「乳児保育に関わるねらい及び内容」の一部である。表中の( A )~( C )にあてはまる記述をア~エから選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【正解3】
視点 |
ねらい |
健やかに伸び伸びと 育つ |
・身体感覚が育ち、快適な環境に心地よさを感じる。 ・伸び伸びと体を動かし、はう、歩くなどの運動をしようとする。 ・( A ) |
身近な人と気持ちが 通じ合う |
・( B ) ・体の動きや表情、発声等により、保育士等と気持ちを通わせようとする。 ・身近な人と親しみ、関わりを深め、愛情や信頼感が芽生える。 |
身近なものと関わり 感性が育つ |
・身の回りのものに親しみ、様々なものに興味や関心をもつ。 ・( C ) ・身体の諸感覚による認識が豊かになり、表情や手足、体の動き等で表現する |