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11.福祉サービスの知識等(R5年10月-第26回)2/4

問題 51 介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 訪問入浴介護従業者として、看護職員又は介護職員のうち1人以上は、常勤でなければならない。
2 指定訪問入浴介護事業者は、機能訓練指導員を配置しなければならない。
3 サービスの提供の責任者は、看護職員でなければならない。
4 サービスの提供方法等の説明には、入浴方法等の内容、作業手順、入浴後の留意点などが含まれる。
5 指定訪問入浴介護事業者は、協力医療機関を事業の通常の実施地域内と実施地域外に、それぞれ定めなければならない。

難易度:★★

1は〇である。
訪問入浴介護は、看護職員1名、介護職員2名で行うのが一般的であるが、その中の1人以上は常勤でなければならない。
2は×である。
訪問入浴介護の目的は、浴槽を提供しての居宅での入浴の援助である。
3は×である。管理者について、このような制限はない。
4は〇である。特に問題のない記述である。
5は×である。
実施地域外に協力医療機関を定める必要はない。もし他の選択肢との間で迷ったなら、本肢の内容の方が不適切だと判断して欲しい。

正解1,4

問題 52 介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 管理者は、社会福祉主事任用資格を有するものでなければならない。
2 看護職員は、看護職員としての業務に従事していない時間帯において、機能訓練指導員として勤務することができる。
3 外部のリハビリテーション専門職が事業所を訪問せず、テレビ電話を用いて利用者の状態を把握することは認められていない。
4 生活相談員の確保すべき動務延時間数には、利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることはできない。
5 指定通所介護事業者は、非常災害に関し定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。

難易度:★★

1は×である。
通所介護の管理者については、資格要件は定められていない。
2は〇である。
知らなかったとしても、業務に支障がなければ兼務は可能だと考えて〇と判断して欲しい。
3は×である。
外部のリハビリテーション専門職による、このような形式での利用者の状態把握は許されてよいと考えて欲しい(禁じる積極的な理由がない)。
4は×である。
利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることができる(除外する理由が見出し難い)と考えて欲しい。
5は〇である。
有事に備えて、このような訓練を義務付けることには合理性がある。指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準103条。

正解2,5
(通所介護の問題としては)これまで出ていない問われ方をしている肢が多い。自分が有している知識、常識を駆使して解くほかない。例えば、常識的に考えれば、2が〇であり、4が×であることは判断できるように思われる。

問題 53 介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 指定短期入所生活介護は、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
2 指定短期入所生活介設事業所に介護支援専門員の資格を有する者がいる場合、その者が短期入所生活介護計画のとりまとめを行うことが望ましい。
3 夕食時間は、午後5時以前が望ましい。
4 食事の提供に関する業務は、指定短期入所生活介護事業者自らが行うことが望ましい。
5 いかなる場合も、利用定員を超えてサービスを行うことは認められない。

難易度:★★★

1は○である。
当然のことが書かれている。指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準120条参照。
2は〇である。
居宅サービス計画(いわゆるケアプラン)と短期入所生活介護計画は異なるものであるが、設問のような対応が望ましいということはできる(積極的に誤りとはできない)。成11年9月17日老企第25号第10・3・(5)②参照。
3は×である。
夕食が午後5時以前は早過ぎる。平成11年9月17日老企第25号第10・3・(7)⑤参照。
4は〇である。
本肢の内容がスムーズに頭に入ってこなかった人もいるだろう。短期入所生活介護の食事の提供に関する業務は、事業者以外の者(委託など)に任せることも可能だが、本来は事業者自らが行うほうが良いということである。
5は×である。
緊急かつやむを得ない場合には、例外が認められる。

正解1,2,4
3は夕食時間が早すぎると感じて、×にして欲しい。5は「いかなる場合も」が×だと判断して欲しい。これらが誤りであることに気付ければ、消去法で答えを出せる。

問題 54 介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 同一の住宅に複数の保険者が居住する場合においては、住宅改修費の支給限度額の管理は被保険者ごとに行われる。
2 リフト等動力により段差を解消する機器を設置する工事は、住宅改修費の支給対象となる。
3 洋式便器等への便器の取替えには、既存の便器での位置や向きを変更する場合も含まれる。
4 浴室内すのこを置くことによる段差の解消は、住宅改修費の支給対象となる。
5 手すりの取付けのための壁の下地補強は、住宅改修費の支給対象となる。

難易度:★★

1は〇である。
どのような住宅改修が必要かは、被保険者ごとに異なる。
2は×である。R元問54、H25問54参照。
3は〇である。
この聞き方は初めてで、迷った人も多かったと思われる。
4は×である。
すのこを置くだけの段差の解消では、住宅改修にはならない。
5は〇である。
この聞き方は初めてだが、正しいと判断しやすい。

正解1,3,5
迷うとしたら2と3である。2は過去問で既に出ているので、それを知っていた人には解きやすかったであろう。

問題 55 介護保険における小規模多機能型居宅介談について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 サテライト型ではない指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、介護支援専門員に小規模多機能型居宅介護計画の作成を担当させるものとする。
2 養護老人ホームの入所者が、指定小規模多機能型居宅介護を利用することは想定されていない。
3 登録定員は、12人以下としなければならない。
4 おおむね6月に1回以上、運営推進会議に活動状況を報告し、評価を受けなければならない。
5 指定小規模多機能型居宅介護事業所は、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあるようにしなければならない。

難易度:★

1は〇である。
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準74条1項。本体となる事業所では、介護支援専門員が小規模多機能型居宅介護計画の作成しなければならないことから、本肢は正しいと判断しやすい。H23問54肢1参照。
2は〇である。
これを知っていた人は少なかったと思われる。ただ、直観で正しいと感じた人もいたのではないだろうか。平成18年2月24日全国介護保険担当課長ブロック会議資料 Q&Aは、「養護老人ホームにおいては、措置の下で施設サービスとして基礎的な生活支援が行われているところであり、養護老人ホームの入所者が小規模多機能型居宅介護を利用することは想定していない」としている。
3は×である。
利用登録定員は29人以下である。R2問43、H28問56参照。
4は×である。
2か月に1回以上である。H27問56参照。
5は〇である。

正解1,2,5
1と5が正しいことは判断しやすい。しかし、2で迷った人が多かったと思われる。3と4については、過去問で出題されている。

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