1.(介護支援分野編)第23回の過去問学習をはじめる前に読んで欲しいこと
A・・・正解して欲しい問題(25問中12問)
B・・・できるかできないかが体調、相性、運に左右される問題(25問中11問)
C・・・できなくても仕方がない問題(25問中2問)
今年の試験は、令和元年度(第22回)よりも、難しく感じた受験生が多かったのではないだろうか。
Aにカテゴライズした「正解して欲しい問題」は12問だったが、これは、地道に勉強していれば解きやすかったと思われる。一方、Cの「できなくても仕方がない問題」は極端に難しかったが、2問だけであり、全体を見れば難易度的には、近時の試験と大差がない。
Aの問題をできるだけ多く取り、Bの問題から自分と相性のよい問題を数問拾えば何とか合格点に達することができる。
Bの問題の特徴であるが、過去問ですでに出されている肢とこれまでほとんどみたことのない肢を混ぜているところに特徴がある。加えて、すでに出ている肢を観点を変えて出題している肢も混ざっていた。
こうしたタイプの問題は、問題全体を見渡した上で何を聞いているのかを考えないといけない問題(閃きが要求される問題)と比べれば、問題文をよく読んだり、選択肢の比較をすれば、答えを見出すことが可能なものが多い。
来年度の傾向はわからないが、普段の勉強の中で、自分がどのようなタイプの問題に弱いのかを把握して、それへの対策を考えることは合格のために有効な学習法の一つだと思われる。
合格のために一定の知識は絶対に必要だが、知識だけに頼って解くことは得策とは思えない。
一方、技術(要領)だけに頼って基本的知識が曖昧なようでは、現在の試験には太刀打ちできない。
うまくバランスを取ることが大切である。
また、以前から書いていることであるが、思うように力を発揮できないと感じている人は、問題を解く順番を工夫してみるとよい。試験問題は問題1から順番に解く必要はない。
最初の方でつまずくと、それが後々まで尾を引いてしまうことはよくある。どうすれば自分の力を最大限に発揮できるのかについても考えるべきではないだろうか。
2020年12月2日の合格発表で、介護支援分野の合格点は13点と発表された。
Aの問題をすべて正解できれば、Bの問題から1問取れれば合格できたことになり、極端な言い方をすればCの問題は全問不正解でも合格できたことになる。
東京都の合格率は17.7%で、合格者数は8,200人だった。