6. 介護の基本(R元年-第32回)2/2
問題 22 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)での介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 テレビのニュースを見て,新しい出来事を覚えてもらう。
2 利用者それぞれの要求には応えられないので,同じ日課で過ごしてもらう。
3 利用者の,現在よりも過去の身体的・精神的状態の把握が優先される。
4 利用者の,なじみのある人や店との関係は継続していく。
5 環境に慣れるまでは,車いすでの移動を勧める。
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準の中の認知症対応型共同生活介護に関する規定。
以下のように規定されています。
・・・家庭的な環境と地域住民との交流の下で入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。
上記の規定から、4を選びます。
【正解4】
問題 23 訪問介護事業所のサービス提供責任者の役割に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者の生活課題に沿って,居宅サービス計画書を作成する。
2 具体的な援助目標及び援助内容を記載した訪問介護計画書を作成する。
3 利用者の要望に応じて,他の事業所との利用調整を行う。
4 判断能力が十分でない人に対して,日常的な金銭管理を行う。
5 居宅サービス事業者を招集して,サービス担当者会議を開催する。
訪問のサ責の役割です。
1:介護支援専門員の役割です。
3:介護支援専門員の役割です。
4:社会福祉協議会の日常生活自立支援事業です。
5:介護支援専門員の役割です。
【正解2】
問題 24 介護の実践における多職種連携に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 医師が多職種連携の中心となる介護実践のことである。
2 民生委員やボランティアは,多職種連携のチームから除かれる。
3 医療と介護の連携とは,利用者の体調不良時に医療機関を受診させることを指す。
4 要介護度の改善を優先して,多職種連携によるケアプランを作成する。
5 利用者のケアの方向性に関する情報を共有して,課題の解決に取り組む。
多職種連携の理念の問題です。
この問題も解いて欲しいです。
1:医師が中心になるとは限りません。
2:民生委員やボランティアもチームの一員になることはあります。
3:1と同様多職種連携は医療を優先するためにあるものではない。
4:要介護度の改善を優先という箇所が不適切です。
【正解5】
問題 25 介護福祉職の倫理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護の技術が伴わなくても,利用者の要望を最優先に実施した。
2 利用者が求めた医行為は,実施が可能である。
3 個人情報の取扱いについて,利用者に説明して同意を得た。
4 暴力をふるう利用者を自室から出られないようにした。
5 業務が忙しかったので,施設の廊下で職員同士の打合せを行った。
消去法で解きましょう。
1:技術が伴わないということは、利用者を危険にさらすということです。
2:医行為については、利用者の希望があっても法令による制限がある場合はできません。
4:身体拘束になります。
5:秘密保持の原則に反します。
【正解3】
問題 26 高齢者介護施設で,MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の保菌者が確認されたときの対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 入所者全員の保菌の有無を調べる。
2 接触感染予防策を実施する。
3 保菌者のレクリエーションへの参加を制限する。
4 保菌者は最初に入浴する。
5 通常用いられる消毒薬は無効である。
最も無難な選択肢を探しましょう。
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の感染経路は接触感染です。また、常在する菌とも言えますので、保菌の有無はそれほど重要ではありません。通常は保菌しても発症はしないことが多いという関係性から1の入所者全員の保菌の有無の確認の必要性は低いと言えます。接触感染ですので、3のレクリエーションへの参加を制限するのは、やり過ぎということになります。5の消毒薬ですが、吐しゃ物の清掃などには有効な場合もあります。4の入浴の順番を気にするほどではないだけでなく、仮に気にするなら最後にすべきです。
【正解2】
一覧に戻る