お知らせnews

31.保育実習理論(H31年-前期)3/4

問11 次の文は、鉛筆とボールペンに関する記述である。( A )〜( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 鉛筆の芯の硬度を示す記号で、「H」は硬くて描くと薄い。「B」は柔らかくて( A )描ける。一般的に幼児が使用する場合は、筆圧によって線の表情が変化しやすい( B )芯を使うことが望ましい。ボールペンは、ペン先に小さなボールが入っており、これが回転することで内部のインクを紙に送り出して線を描く。そのため、筆圧によって線の幅が( C )、幼児にとっては継続して線を描くことが容易な描画材である。 (組み合わせ)   A/B/C 1 なめらかに/柔らかい/変わりやすく 2 なめらかに/硬い/変わりにくく 3 濃く/柔らかい/変わりやすく 4 濃く/硬い/変わりやすく 5 濃く/柔らかい/変わりにくく   ( )の前後の記述で解けるのではないかと思います。 ちなみに、鉛筆は芯が軟らかい(濃い)ほうから順番に6B、5B、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4H、5H、6H、7H、8H、9Hに分類されます。 HBFというのは注意かもしれません。 軟らかい芯は大きな筆圧が必要ないため、筆圧の弱い幼児などは一般的に2B~HBの鉛筆を使います。

【正解5】

問12 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 新任のN保育士(以下N)と主任のL保育士(以下L)が、CDとビー玉を使った、手作りコマの相談をしています。 コマの図 N:CDとCDの穴よりちょっと大きめのビー玉を穴に接着して、手作りコマをつくってみました。 L:コマは子どもたちも大好きなおもちゃの一つですが、手作りしようとするとなかなか難しいですね。 N:このコマは( A )ので、簡単にうまく回るように作れます。 L:そうですね。それと( B )ので、安定して回るのですね。 N:軸となるビー玉に対して、CDの円盤が( C )ので回転が持続することもポイントだと思い ます。表面に模様を描いたりして、個性を出すこともできます。光っている面を上にしてもきれ いです。 L:素材の特徴、動きの原理やポイントなどを考えていくと、色々な形や工夫ができて、新しいおも ちゃを作ることができますね。 【設問】 コマの原理から考えて( A )~( C )にあてはまる記述を【語群】から選択した場合の最 も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 【語群】 ア 材料が手に入りやすい/イ 重心が高い/ウ 素材がプラスチックな/エ 大きい/オ 軽い/カ 軸が中心に固定できる/キ 重心が低い/ク 薄い   (組み合わせ) A B C 1 ア イ オ 2 ウ エ ク 3 エ オ ク 4 カ キ エ 5 ク ウ オ   気付いた人にとっては、サービス問題である。 設問の中に、ものすごいヒントが隠されているのに、気がついただろうか?本問は、このヒントに気付けるか否かが正誤のカギとなる。つまり、過去問学習が効を奏する問題なのだ。過去問学習をしていると「この手の問題」に幾度も遭遇するハズだ!
ソーシャルワンカーからのワン ポイントアドバイス ヒントは「コマの原理から考えて」という一説です。前後のセリフに惑わされずに、コマの原理を素直に考えれば良い。「コマの原理=軸を中心に固定し回転する」また、Nのセリフでも「ビー玉を穴に接着して」とあり、図の中でも中心にビー玉が配置されているのが分かる。これで、( A )に入る言葉が、語群のカとなれば、選択肢は一つしかない。

【答4】

問13 次の【事例1】〜【事例4】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例1】                          M保育士は、2歳児クラスを担当している。子どもたちは少しずつトイレで排泄することができるようになり、「ひとりでできた!」と生活習慣の自立への自信が育ってきている。Pちゃんは排泄したくなると「おしっこ!」と言ってズボンとおむつを下ろしてもらいトイレに駆けていく。排泄後は、M保育士が他のことに手を取られているとお尻を出したまま遊び始めてしまう。M保育士は、Pちゃんに自分でズボンをはこうとする気持ちが育ってほしいと考え、( A )の絵本の読み聞かせをしてみることにした。 【事例2】 Q保育士は、3歳児クラスを担当している。最近クラスの子ども達は表現遊びに興味をもち、オノマトペや体の動きを使っていろいろな状況を表現して遊んだり、言葉のリズムを楽しんだりしている場面がたくさん見られるようになった。そこで、Q保育士は表現遊びがさらに広がるように( B )の絵本の読み聞かせをしてみることにした。 【事例3】 R保育士は、4歳児クラスを担当している。友だちと一緒に遊ぶ姿が増え、友だち関係も広がってきた。クラスの友だちと一緒に遊ぶことの楽しさをさらに感じてほしいと考えている。そのような時期に( C )の絵本の読み聞かせをしてみた。その後、子ども達の間で「はっぱを入れてください、欲しいものがでてきますよ」という遊びが始まり、生活発表会に向けてみんなで製作するという活動に広がっていった。 【事例4】 S保育士は、5歳児クラスを担当している。来月から難聴のあるTちゃんを受け入れることになった。そこで子どもたちに日々の生活の中で障害のある子どもに対してどのように関わればよいか、考えて行動する態度が育ってほしいと考え、( D )の絵本の読み聞かせを行った。 【設問】 対象児の年齢やねらいを考慮して、( A )〜( D )にあてはまる絵本を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 【語群】 ア 『いっぽんばしわたる』(作 五味太郎 ) イ 『はけたよ はけたよ』(文/神沢利子 絵/西巻茅子 ) ウ 『ぼくのだいじな あおいふね』(画家 ディック=ブルーナ 作者 ピーター=ジョーンズ訳者 中川健蔵 ) エ 『ぽんたの じどうはんばいき』(作/加藤ますみ 絵/水野二郎 ) (組み合わせ)  A B C D 1 ア ウ エ イ 2 イ ア ウ エ 3 イ ア エ ウ 4 ウ エ ア イ 5 ウ エ イ ア   あらすじなどが分かっていないと解けなかったと思います。 事例のカタチをとっているが、年齢にあった絵本を選ぶ問題である。主要な絵本は、作者や内容だけでなく、読む子どもの年齢層を意識しよう。長文は読むのに時間がかかるので、簡単な内容が多いと推測されますので、何となくの内容は覚えておきましょう。 いっぽんばしわたる』(作 五味太郎 ):個性あるわたりかたが、なんとも楽しい!想像することで、たのしさが何倍にもなる絵本だそうです。 はけたよ はけたよ』(文/神沢利子 絵/西巻茅子 ):たつくんはひとりでパンツをはけません。裸のまんまで外にとびだしたら、動物たちに見られ、おしりにしっぽがないぞと笑われました。 ぼくのだいじな あおいふね』(画家 ディック=ブルーナ 作者 ピーター=ジョーンズ訳者 中川健蔵 ):耳の悪いベンは、口の動きを見て言葉を理解します。難聴児の日常と心の内を、明快な文と明るい色調の絵でわかりやすく描いています。 ぽんたの じどうはんばいき』(作/加藤ますみ 絵/水野二郎 ):たぬきのぽんたが自動販売機を作りました。品物はぽんたが葉っぱを変えて出します。

【正解3】

問14 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」4「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」(2)「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」のケ「言葉による伝え合い」の一部である。( A )〜( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 保育士等や友達と( A )を通わせる中で、絵本や物語などに親しみながら、( B )言葉や表現を身に付け、( C )や考えたことなどを言葉で伝えたり、相手の話を注意して聞いたりし、言葉による伝え合いを楽しむようになる。 (組み合わせ)   A/B/C 1 気持ち/豊かな/遊んだこと 2 心/豊かな/遊んだこと 3 気持ち/正しい/経験したこと 4 心/豊かな/経験したこと 5 気持ち/正しい/遊んだこと   正解して欲しい問題です。 またまた「保育所保育指針」からの出題です。この問題は、国語の問題として解きましょう。 一般的に、気持ちを通わせるというより、心を通わせるという表現が多いと言えます。 絵本や物語は、想像力を育みますから、豊かな表現を養いますね。 言葉で伝えられるものは、考えたことと経験したことです。遊びは経験の一つにすぎません。「考えたこと」という言葉の対比からも経験したことが適当な気がします。いずれにしろ、保育所保育指針は、何度も読むしかありません。

【正解4】

問15 次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」のある時期における(1)「基本的事項」の一部である。以下の文を説明したものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 「本項の各領域において示す保育の内容は、第1章の2に示された養護における「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容と、一体となって展開されるものであることに留意が必要である。」 A この文は、「乳児保育に関わるねらい及び内容」の「基本的事項」に示されている。 B この文は、「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」の「基本的事項」に示されている。 C この文は、「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の「基本的事項」に示されている。 (組み合わせ)   A B C 1 ○  ○  ○ 2 ○  ○  × 3 ○  ×  × 4 ×  ○  ○ 5 ×  ×  ○   保育所保育指針からの問題です。 試験センターの解答は4になっていますが、私が調べた限りではAの「乳児保育に関わるねらい及び内容」の「基本的事項」にも第1章の2に示された養護における「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容と、一体となって展開されるものであることという記述があります。確認してみてください。 保育士試験の勉強をする時には、保育所保育指針は常に手の届くところに置いておくのが良いと思います。本サイトの資料室にもリンクが貼ってあります。過去問学習を行う際は、常に、確認する習慣を身に付けましょう。

【正解4】

一覧に戻る