問 11 次の文のうち、レッジョ・エミリアの保育・教育実践に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A フランスの都市レッジョ・エミリアの保育・教育実践は、その学校建築設計の特徴として、食育ができる「食堂」と、表現活動の拠点となる「アトリエ」があげられる。
B 「アトリエリスタ(芸術教師)」が配置されていることは、レッジョ・エミリアの保育・教育実践の特徴の一つである。
C 「ドキュメンテーション(子どもの日々の活動や学びの記録)」は、レッジョ・エミリアの保育・教育実践の特徴の一つである。
D レッジョ・エミリアの保育・教育実践の考え方を支えてきたのは、教師であり思想家であるルドルフ・シュタイナー(Steiner, R.)である。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ × ○ ○
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × × ○
知識問題です。
A:
レッジョ・エミリアがあるのは
イタリアです。また、
表現活動の拠点となる「アトリエ」は合っていますが、食育のための「食堂」ではなく、「ピアッツァ(広場)」と呼ばれる空間が特徴です。
D:
レッジョ・エミリアの保育・教育実践の考え方を支えてきたのは、ルドルフ・シュタイナーではなく、
マラグッツィです。
BとCはその通り。
【正解3】
問 12 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の2「養護に関する基本的事項」の一部である。「生命の保持」のねらいとして、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 一人一人の子どもが、安定感をもって過ごせるようにする。
B 一人一人の子どもがくつろいで共に過ごし、心身の疲れが癒されるようにする。
C 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。
D 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。
E 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ × ○ × ○
2 ○ × × ○ ×
3 × ○ ○ × ×
4 × ○ × ○ ×
5 × × × ○ ○
設問の文章だけから正誤を判断するのは難しい。
生命の保持という題目と文章が合わない気がするのは私だけでしょうか?これは覚えていない人は解けなかったと思います。
以下、保育所保育指針」第1章「総則」の2養護に関する基本的事項より抜粋。
⑵ 養護に関わるねらい及び内容
ア 生命の保持
(ア) ねらい
① 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
② 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
③ 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。
④ 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。
【正解5】
問 13 次の文は、保育所における指導計画とその展開に関する記述である。「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育士等は、保育の過程を記録し、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育内容の見直しを行い、改善を図る必要がある。
B 保育の過程の記録は、子どもの生活や遊びの姿に視点をあてた記録ではなく、保育士等の行った保育に視点をあて、ねらいや内容が適切であったか否かを記録することが重要である。
C 保育士等は計画通りに保育を展開することが重要なので、そのための保育技術を身に付けなければならない。
D 子どもに対する保育士等の援助には、場や生活の流れを調整するなどのように、直接子どもに関わらないで子ども自身の活動の展開を促す援助もある。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × × ○
4 × × ○ ×
5 × × × ○
またしても、保育の計画の問題です。この様な組み合わせ問題は、判断しやすい選択肢から取り掛かりましょう。
Bが×、Aが〇の順で分かりやすいのではないでしょうか。Bの子どもの姿に視点を合わせないというのはないでしょう。Aは記録→見直し→改善ですから問題なさそうです。Cは「計画通りに保育を展開することが重要」という箇所が間違いなのでしょう。保育は計画通り行うことが目的になっては駄目だということだと思います。Dについては、迷うと思います。「直接子どもに関わらない」という箇所が引っ掛かりますが、
「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)指導計画の作成 ウの部分が答えと結びつきそうです。
「指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。また、具体的なねらいが達成されるよう、
子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが主体的に活動できるようにすること。」
この選択肢の「直接子どもに関わらない」ということは、放置するということではなく、前段階として環境を整備し、主体的な活動を促すということになっています。
【正解3】
問 14 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)「指導計画の作成」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの( A )や障害の状態を把握し、適切な( B )の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、( C )計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した( D )のための計画を( E )作成するなど適切な対応を図ること。
【語群】
ア 発達段階 イ 環境 ウ 柔軟に エ 支援 オ 計画 カ 指導 キ 発達過程 ク 個別に ケ 保育
(組み合わせ)
A B C D E
1 ア イ ケ エ ク
2 ア オ カ ケ ウ
3 ア ケ エ カ ウ
4 キ イ カ エ ク
5 キ オ エ カ ク
またしても、保育の計画の問題。障害のある子どもの保育についてから
似たニュアンスの言葉が多く、ある程度正確に記憶していないとならなかったと思う。以下、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)「指導計画の作成」の一部を引用。
障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。
【正解4】
問 15 次の文は、保育所における小学校との連携に関する記述である。「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の(2)「小学校との連携」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所に入所している子どもが就学する際の子どもの情報に関しては、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を中心に保護者から直接情報を得て小学校に説明できるようにすることが大切である。
B 小学校では、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を踏まえた指導を工夫することによって、幼児期の保育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し、子どもが主体的に自己を発揮しながら学びに向かうことが可能となるようにすることが求められている。
C 保育所保育と小学校教育の円滑な接続を図るため、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」をテーマにするなどして、小学校の教師との意見交換や合同の研究会や研修会の機会を設けることが大切である。
D 保育所保育を小学校以降の生活や学習の基盤の育成につなげていくための有効で確かな方法の一つは、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を到達目標にして小学校教育の先取りをすることである。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ × ○ ×
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○
判断しやすいものか解いていく。
Dは間違いであることは分かりやすい。後は、AかBの正誤が出せれば良い事になる。Aは、保護者から直接情報を得て小学校に説明がおかしい。専門職である保育士が保護者からの情報に頼るだけというのは適切ではないだろう。Bは、
>工夫、主体的に自己を発揮など適切となりそうな用語がならんでいる。以下、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)「指導計画の作成」の一部から該当部分引用。
⑵ 小学校との連携
ア 保育所においては、保育所保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、幼児期にふさわしい生活を通じて、創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。
イ 保育所保育において育まれた資質・能力を踏まえ、小学校教育が円滑に行われるよう、小学校教師との意見交換や合同の研究の機会などを設け、第1章の4の⑵に示す「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿」を共有するなど連携を図り、保育所保育と小学校教育との円滑な接続を図るよう努めること。
ウ 子どもに関する情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、市町村の支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること。
【正解3】