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3.保育原理(H31年-前期)3/4

問11  次の表は、「保育所保育指針」第1章「総則」の2「養護に関する基本的事項」(2)「養護に関わるねらい及び内容」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
生命の保持 情緒の安定
ねらい

・一人一人の子どもが、健康で( A ) に過ごせるようにする。

・一人一人の子どもの( B )が、積極 的に図られるようにする。

・一人一人の子どもが、( C )をもっ て過ごせるようにする。

・一人一人の子どもが、周囲から( D ) として受け止められ、( D )として 育ち、自分を( E )する気持ちが育 まれていくようにする。

【語群】 ア 健康増進 / イ 安心感 / ウ 主体 / エ 肯定 / オ 活発 / カ 人 / キ 安全 / ク 成長発達 / ケ 安定感 / コ 受容 (組み合わせ)   A B C D E 1 オ ア イ ウ コ 2 オ ク ケ カ コ 3 キ ア イ カ エ 4 キ ア ケ ウ エ 5 キ ク イ ウ エ   Cの安定感と安心感が一番間違えやすいと思います。注意しましょう。 生命の保持と情緒の安定に分かれていますが、安全という言葉は主に生命の保持に関係があります。安心感や安定感は主に情緒の安定です。安全な状態は、本人の視点ではなく、第三者からの視点で危険のない状態です。安全であるからといって、本人が安心感や安定感を持っているとは限りません。 逆に、生命の保持に関して、快適という言葉が使われていますが、これは情緒に関する言葉の様にも思えます。 やはり、保育所保育指針をちゃんと読むしかないのかな。本問に該当する保育所保育指針は、範囲が狭いので引用します。 マーカーが答えで、赤文字が今後出題の可能性ありの用語です。
ソーシャルワンカーと一緒にワン ステップUP‼ ⑵ 養護に関わるねらい及び内容 ア 生命の保持 (ア) ねらい ① 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。 ② 一人一人の子どもが、健康安全に過ごせるようにする。 ③ 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。 ④ 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。 イ 情緒の安定 (ア) ねらい ① 一人一人の子どもが、安定感をもって過ごせるようにする。 ② 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。 ③ 一人一人の子どもが、周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていくようにする。 ④ 一人一人の子どもがくつろいで共に過ごし、心身の疲れが癒されるようにする。

【正解4】

問12  次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(4)「保育内容等の評価」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・ 保育所は、保育の( A )を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の( B )等について、自ら評価を行い、その結果を( C )するよう努めなければならない。 ・ 保育所が自己評価を行うに当たっては、( D )や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による( E )をもって取り組むよう留意すること。 (組み合わせ)   A/B/C/D/E 1 質の向上/保育の内容/公表/地域の実情/共通理解 2 質の向上/保育の実践/公表/地域の実情/協働性 3 内容の改善/保育の実践/報告/地域の実情/協働性 4 内容の改善/保育の内容/報告/保護者の意見/共通理解 5 内容の改善/保育の内容/公表/保護者の意見/協働性   自己評価に関しては、保育士等と保育所(つまり事業所・事業者として)の2つがあります。 この問題は保育所の自己評価です。 保育所が児童福祉法の施設であること、設備運営基準があることを念頭に問題を考えてください。 まずは、法令や基準に合致したものである必要があります。 マーカーが正解です。
ソーシャルワンカーと一緒にワン ステップUP‼ イ 保育所の自己評価 (ア) 保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の保育の内容等について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。 (イ) 保育所が自己評価を行うに当たっては、地域の実情や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による共通理解をもって取り組むよう留意すること。 (ウ) 設備運営基準第36条の趣旨を踏まえ、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴くことが望ましいこと。 *設備運営基準とは、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準のことであり、第36条は、 「保育所の長は、常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等につき、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。」とあります。
ソーシャルワンカーからのワン ポイントアドバイス 保育士の自己評価についても引用します。同様な趣旨の問題が出るとした場合の狙われやすい語句を赤文字にしてあります。 ア 保育士等の自己評価 (ア) 保育士等は、保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。 (イ) 保育士等による自己評価に当たっては、子どもの活動内容やその結果だけでなく、子どもの心の育ちや意欲取り組む過程などにも十分配慮するよう留意すること。 (ウ) 保育士等は、自己評価における自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための課題を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めること。 

【正解1】

問13  次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 第2章「保育の内容」には、「ねらい」「内容」「内容の取扱い」が記載されている。 B 「乳児保育に関わるねらい及び内容」は、五つの領域ではなく、身体的発達に関する視点、社会的発達に関する視点の二つの視点で示されている。 C 「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」は、五つの領域で示されている。 D 「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」における「ねらい」「内容」の記載は、「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」における「ねらい」「内容」と同一である。 E 第2章「保育の内容」には、「基本的事項」が記載されており、そこでは、それぞれの時期における発達的特徴が記載されている。 (組み合わせ)   A B C D E 1 ○  ○  ○  ○  × 2 ○  ○  ×  ○  ○ 3 ○  ×  ○  ×  ○ 4 ×  ○  ○  ○  × 5 ×  ×  ×  ×  ○   第2章の「保育の内容」は、最もボリュームのある章になっています。 A:章の次に大きい項目1に「乳児保育に関するねらい及び内容」とあり、その次の項目に(1)「基本的事項」(2)「ねらい及び内容」とあり、更にその次にア、更にその次に(ア)(イ)(ウ)とあり、(ウ)に「内容の取扱い」とあります。更に細かく(ウ)の中に①、②とあります。大変ややこしい構造です。大見出ししか見ていない人は間違えそうです。 ただ、ちょっと問題としては、どうかなという感じもします。 第1章→1→(1)→ア→(ア)→①という流れです。 B:身体的発達に関する視点、社会的発達に関する視点の二つの視点に加えて、精神的発達に関する視点があります。 C:五つの領域です。心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」、感性と表現に関する領域「表現」です。 「 」で括られた部分が、上記、第1章→1→(1)→ア→(ア)→①の ア 健康 イ 人間関係 という感じで取り上げられています。 D:心身の健康に関する領域「健康」、人との関わりに関する領域「人間関係」、身近な環境との関わりに関する領域「環境」、言葉の獲得に関する領域「言葉」、感性と表現に関する領域「表現」について分類されているという意味においては同様ですが、その記載が同じというわけではありません。 E:第1章→1→(1)→ア→(ア)→①の(1)の部分に「基本的事項」があります。 保育所保育指針は常に横に置き、いつでも確認できるようにしておきましょう。

【正解3】

問14  次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 子どもが、( A )の中で周囲の環境と関わり、次第に周囲の世界に好奇心を抱き、その意味や操作の仕方に関心をもち、( B )の法則性に気付き、自分なりに考えることができるようになる( C )を大切にすること。また、他の子どもの( D )などに触れて新しい( D )を生み出す喜びや楽しさを味わい、自分の( D )をよりよいものにしようとする気持ちが育つようにすること。 (組み合わせ)   A/B/C/D 1 生活/自然/活動/表現 2 遊び/自然/活動/考え 3 生活/自然/過程/表現 4 遊び/物事/過程/表現 5 遊び/物事/過程/考え   この問題は、すごく細かいところからの出題です。マーカーが答えです。   ①子どもが、遊びの中で周囲の環境と関わり、次第に周囲の世界に好奇心を抱き、その意味や操作の仕方に関心をもち、物事の法則性に気付き、自分なりに考えることができるようになる過程を大切にすること。また、他の子どもの考えなどに触れて新しい考えを生み出す喜びや楽しさを味わい、自分の考えをよりよいものにしようとする気持ちが育つようにすること。

【正解5】

問15  次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」(2)「小学校との連携」の一部である。次の文の(a)~(d)の下線部分が正しい記述を○、誤った記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・ 保育所においては、保育所保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、幼児期に (a)育ってほしい姿を通じて、(b)創造的な思考(c)主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。 ・ 子どもに関する (d)情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、市町村の支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること。 (組み合わせ)   a b c d 1 ○  ○  ×  ○ 2 ○  ×  ○  × 3 ×  ○  ○  ○ 4 ×  ○  ×  × 5 ×  ×  ○  ×   この問題も細かな個所からの出題と言えます。 文章自体が変であるとか、整合性がないといった感じで解答を導き出すことは難しいと言えます。基本的には、該当箇所を暗記しなければならないという感じです。 この問題に限らず、保育所保育指針からの出題は基本的には正確な理解と暗記が必要だと言えます。 これは、厚生労働省が保育所保育指針を非常に重視しているとも言えます。 第2章→4→(2)→アとウから。マーカーが答えです。 ア 保育所においては、保育所保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、幼児期にふさわしい生活を通じて、創造的な思考主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。 ウ 子どもに関する情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、市町村の支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること。

【正解3】

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