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24.子どもの保健(R元年-後期)4/4

問 16 次の文は、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」(平成 23 年3月 厚生労働省)の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・アレルギーという言葉自体は一般用語として広まっているが、その理解は曖昧である。アレルギー疾患を分かりやすい言葉に置き換えて言えば、本来なら反応しなくてもよい無害なものに対する( A )な( B )反応と捉えることができる。 ( B )反応は本来、体の中を外敵から守る働きである。体の外には細菌やカビ、ウイルスなどの「( C )」がたくさんいるので、放っておくと体の中に入ってきて病気を起こしてしまうが、それに対して体を守る働きの重要なものが( B )反応である。 ・ところがアレルギー疾患で問題になるのはダニの糞やダニが死んだ後の粉、つまり生き物としては悪さをしないものへの反応である。それが人間の体の粘膜に付く、または入ってくると、本来、( D )なのにも関わらず、アレルギーの人はそれに対して( A )な( B )反応を起こして、逆に体に( E )な状態になってしまう、即ちアレルギー反応を起こす。 (組み合わせ)   A/B/C/D/E 1 精密/免疫/抗原/無害/不利益 2 精密/生体/敵/無害/余分 3 過剰/生体/抗原/非病原体/不利益 4 過剰/免疫/敵/無害/不利益 5 精密/免疫/敵/非病原体/余分   しらなくても、国語の問題として解くことができる。 内容が分かっている人は、知っている部分の言葉を頼りに、正解を導いていく。仮に、全く問題文の内容が分からなかった場合は、分かりやすい(  )の言葉から、検討を付けていこう。本問の場合、幸いにも(A)が非常に分かりやすい。 「・・・本来なら反応しなくてもよい無害なもに対する(A)・・・」である。ヒントは、本来なら反応しなくてもよいという部分である。本当なら、反応しないが、アレルギーの場合は「反応」してしまうわけだ。精密より過剰が適当だと判断できる。これで、選択肢は、3と4に絞られた。(B)と(C)は少々分かり難い。(E)は、同一の言葉なので考えるまでもない。そこで(D)。ここでも、アレルギーの説明と本来なら反応しなくてもよいという言葉がヒントになる。本来んら、反応しないわけだから、つまり、「無害」なのだ。
ソーシャルワンカーからのワン ポイントアドバイス 全く内容が分からない問題でも、本問のように「国語力」を頼りに推論していくことができれば、正解に辿り着く可能性は非常に高い。もちろん、全て知識として、正解出来るにこしたことはないが、試験は、プロセスよりも結果が重視される。貪欲に、正解を掴みに行こう! ※このような考え方が身に付くためには、過去問学習を繰り返すしか術はない。つまり、本試でこうした得点が重ねられるということは、決して、ラッキーポイントではなく、地道な試験勉強の結果なのだ!

【正解4】

問 17 次のうち、日本において小児が接種可能な定期接種の種類として適切な組み合わせを一つ選びなさい。 A BCG、麻しん・風しん混合(MR)、水痘 B 流行性耳下腺炎、ロタウイルス、水痘 C インフルエンザ、肺炎球菌(13 価結合型)、B型肝炎 D インフルエンザ菌b型(Hib)感染症、不活化ポリオ(IPV)、日本脳炎 (組み合わせ) 1 A B 2 A C 3 A D 4 B C 5 C D   知識がないと解けない。 少し難しい問題です。まずは、定期接種任意接種があること。定期接種の対象A類疾病及びB類疾病があることを整理しましょう。 A類疾病は、ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎、麻しん、風しん、日本脳炎、破傷風、 結核、Hib感染症、肺炎球菌感染症(小児がかかるものに限る。)ヒトパピローマウイルス感染症、前各号に掲げる疾病のほか、人から人に伝染することによるその発生及びまん延を予防するため、又はかかった場合の病状の程度が重篤になり、若しくは重篤になるおそれがあることからその発生及びまん延を予防するため特に予防接種を行う必要があると認められる疾病として政令で定める疾病です。 B類疾病は、インフルエンザ、前号に掲げる疾病のほか、個人の発病又はその重症化を防止し、併せてこれによりそのまん延の予防に資するため特に予防接種を行う必要があると認められる疾病として政令で定める疾病です。 A:適切な記述。 B:不適切な記述。 C:不適切な記述。 D:適切な記述。

【正解3】

問 18 次のうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」(2018(平成 30)年厚生労働省)にある保育所での接触感染対策の考え方に関する記述の一部として、適切な記述を一つ選びなさい。 1 接触によって体の表面に病原体が付着しただけで感染は成立します。 2 遊具を直接なめるなどの例外もありますが、多くの場合は病原体の付着した手で口、鼻又は眼をさわることによって、体内に病原体が侵入して感染が成立します。 3 タオルの共用はすすめません。感染性胃腸炎が保育所内で発生している期間中のみ、ペーパータオルを使用することが推奨されます。 4 固形石けんは、液体石けんと比較して、子どもの手に密着し、泡立ちやすいので使用します。 5 健康な皮膚は強固なバリアとして機能することから、皮膚に傷等がある場合は、その部位を早く乾燥させるために、傷を覆わずにおくことが対策の一つとなります。   記述をしっかり読む。 例えば3。タオルの共用はすすめません。まで読むと合っているのですが・・・ 1:不適切な記述。 2:適切な記述。 3:不適切な記述。期間中のみという箇所が間違い。 4:不適切な記述。子どもの手に密着し、に惑わされない。タオルの供用を避けるのと同義です。 5:不適切な記述。皮膚の湿潤が傷の回復を遅らせること、その為には乾燥が良いと言われていますが、ここで問題になっているのは感染です。

【正解2】

問 19 乳幼児が長時間にわたり集団で生活する保育所では感染症対策に留意が必要である。次のA~Eの記述のうち、感染症対策として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 感染症で欠席した園児が再び登園して差し支えないかどうかの判断は、保護者が行うのが望ましい。 B 飛沫感染は、感染者の飛沫が飛び散る範囲である周囲2メートルで起こりやすい。 C 感染者は症状がなくても感染源となりうる。 D 皮膚に傷があるときは、皮膚のバリア機能が働かずそこから感染が起こる場合がある。 E 感染症が発生し、感染者が 10 名以上になったので、近くの医療機関に報告し指示を求めた。 (組み合わせ)   A B C D E 1 ○ ○ ○ × × 2 ○ ○ × × ○ 3 ○ × ○ × ○ 4 × ○ ○ ○ × 5 × ○ × ○ ○   一部納得のいかない選択肢があるけど・・・ A:不適切な記述。保護者が行うのが良いわけない。 B:適切な記述になっている。周囲2メートルという表現はどうかなと思う。周囲という言葉だと、感染者からの飛沫を浴びない感染者の背後も含まれることになるし、2メートルだとちょうど2メートルが危ないようにも取れる。2メートル以内とすべきでは・・・ C:適切な記述。 D:適切な記述。 E:不適切な記述。子どもや職員が感染症に罹患していることが判明した際には、嘱託医等へ相談し、感染症法、自治体の条例等に定められた感染症の種類や程度に応じて、市区町村、保健所等に対して速やかに報告します。

【正解4】

問 20 次の文は、日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2018 年8月1日版)に示されている記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A おたふくかぜワクチンは、生後 12か月から行う定期接種である。 B B型肝炎ワクチンの定期接種(ユニバーサルワクチン)は、出生直後に開始し合計3回接種する。 C 肺炎球菌(PCV13)ワクチンは、合計4回接種する。 D ロタウイルスワクチンには1価のものと5価のものとがある。 E インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンは、生後2か月から接種する。 (組み合わせ)   A B C D E 1 ○ ○ ○ ○ × 2 ○ × × ○ × 3 × ○ ○ ○ ○ 4 × × ○ ○ ○ 5 × × × × ○   予防接種スケジュールです。保育所保育指針的には、保護者の指導と関係すると考えましょう。保護者の中には忙しい人などで、子どもの予防接種時期を逃す人がいるため。 A:不適切な記述となっている。おたふくかぜワクチンは、生後 12か月から行うは合っているが、定期接種ではなく任意接種。 B:不適切な記述。B型肝炎ワクチンは、生後2か月からの接種が推奨されています。 C、D、Eは適切な記述。

【正解4】

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