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20.保育の心理学(R元年-後期)4/4

問 16 次の【図】は、「家族と地域における子育てに関する意識調査」(平成 25 年 内閣府)の質問項目「地域で子育てを支えるために重要なこと」に対する一般成人(20 ~ 79 歳)の回答を示したものである。以下の【設問】に答えなさい。 保育の心理学問題の図   【設問】 次の( A )~( E )のうち、【図】を説明する文として適切なものを○、不適切なものを ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 地域で子育てを支えるために重要なこととしては、(A 「子どもの防犯のための声かけや登下校の 見守りをする人がいること」)が全体として6割以上で最も多くあげられ、次いで(B 「子育てに関 する悩みについて気軽に相談できる人や場があること」)となっている。 男女別にみると、女性が男性より多くあげているのは、差の大きい順に「子どもの防犯のための声 かけや登下校の見守りをする人がいること」や(C 「不意の外出や親の帰りが遅くなった時などに 子どもを預かる人や場があること」)等である。また、男性が女性より多くあげているのは、差の大 きい順に(D 「子どもと一緒に遊ぶ人や場があること」)(E 「子どもにスポーツや勉強を教える人 や場があること」)等である。 (組み合わせ)  A B C D E 1 ○ ○ ○ × ○ 2 ○ ○ ○ × × 3 ○ × × ○ ○ 4 × ○ × ○ ○ 5 × × ○ ○ ×   図をしっかりと見れば答えは出ます。焦って間違わないように。 A:適切な記述。 B:適切な記述。 C:適切な記述。 D:不適切な記述。 E:不適切な記述。 女性が防犯を気にするのは分かるような気がしますね。また、不意の外出について女性が気にするのは、基本的に男性は不意ではなく規則的に外出(会社出勤など)している割合が女性よりも高く、不意に外出する可能性が高いのは女性の方と考えられるからだと思います。

【正解2】

問 17 次の文は、親のうつ病についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 出産の可能性がある年齢の女性において、うつ病の発症率は2%以下である。 B 親がうつ病の子どもは、そうでない子どもに比べて、気分障害やその他の精神的な問題や機能障害が少なくとも3倍以上生じやすくなる。 C 低出生体重児の出生や、NICU 入室などによる長期の母子分離は、産後うつ病の危険因子ではない。 D 父親のうつ病が、子どもの社会・情緒的発達に影響を与えるとの証拠や研究はない。 (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ × ○ 3 × ○ ○ × 4 × ○ × × 5 × × × ×   統計を知らなければ、統計を知らなくても判断できそうなものからつぶす。 まず、Cの長期の母子分離がうつ病の危険因子ではない、と断定できるわけがありません。 A:不適切な記述。様々な統計や研究があります。2%以下と言い切ることはできません。しかし、「出産の可能性がある年齢の女性において、うつ病の発症率」というのは分母も分子も特定しづらい表現です。根拠を持って、明確な比率を出すのは難しいのでは。おそらくですが、2%というのが少なすぎると感じられれば良いのだろうと思います。 B:適切な記述になっています。A同様、根拠を持って、明確な比率を出すのは難しい様な気がするのですが・・・ D:不適切な記述。悪魔の証明という言葉があるが、ないことの証明の難しさを表す時などに使われる。確かに、あることの証明はあるものを見せれば済むが、ないことの証明ではないものは見せられない。試験問題から少し外れたが、まあ、ありそうな研究ですね。

【正解4】

問 18 次の文は、夫婦間葛藤と離婚についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 夫婦間葛藤は、さまざまな領域に及ぶ子どもたちの情緒行動の問題と関連している。 B 親が離婚した子どもは、していない子どもに比べて、行動の問題、学業不振、仲間関係の問題などを含むさまざまな否定的影響を経験するが、それらが成人まで持続することはまれである。 C 夫婦間葛藤が激しい場合、離婚しても子どもの情緒的安定はあまり変化しないか、穏やかな改善がみられることが多い。 D 母親との別居後に父親(反社会的でない父親)が、子どもにより多く関わると、子どもの社会・情緒的発達にネガティブな影響が生じる。 (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ × × 3 ○ × ○ × 4 × ○ × ○ 5 × × × ×   自信のある選択肢を1つか2つ見つける。その後、(組み合わせ)を見ながら考える。 Aが〇で、Bが✕であることは分かりやすい。 この時点で3しかなくなる。 C:適切な記述。 D:不適切な記述。

【正解3】

問 19 次のA~Dのうち、児童への心理的虐待に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 児童が大切にしているものを、親が傷つけたり捨てたりするとおどす。 B 児童の前で父親が母親に暴力をふるう。 C 児童に自分自身を傷つけるよう強要する。 D 児童に他者の性的満足をもたらす行為に関わるよう強要する。 (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ × 2 ○ ○ × ○ 3 ○ ○ × × 4 × × ○ × 5 × × × ○   問題自体が不適切かもしれない。 A:〇 B:〇 C:〇 D:試験の解答では✕となっている。性的虐待と考え心理的虐待ではないと言いたいのかもしれないが、心理的虐待が含まれていないとは言い切れない。 念のため、児童虐待の4種類を確認してください。・身体的虐待・性的虐待・放置(ネグレクト)・心理的虐待

【正解1】

問 20 次のA~Dのうち、心理・社会的逆境(貧困、両親間の葛藤、親との死別、戦争など)についての記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 収入のレベル及び社会の富裕層と貧困層の相違の程度は、いずれも精神的身体的健康と関係していると考えられている。 B 持続的に食料確保が不安定な子どもは、そうでない子どもと比べて、問題行動、衝動性など反社会的行動をとる可能性が約2倍になると言われている。 C 貧困は、親の養育の質を低めることを介して、子どもの心理・社会的発達に影響を与える可能性が高い。 D 児童期に多数の心理・社会的逆境を経験した大人ほど、何も逆境体験がなかった場合と比較して、肺気腫、慢性気管支炎や心筋伷塞などの虚血性心疾患の罹患率が高くなると言われている。 (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ × × 3 ○ × ○ × 4 × ○ × ○ 5 × × × ×   難しい選択肢もある。 Bの2倍という数値が判断に迷う。傾向として、可能性が高いのは間違いないと思うが。 Dはどれほど正確な統計があるのかと思う。追跡調査が必要だと思われるが、かなり難しく、手間が掛かる調査だと思います。 Aは適切だと思えます。 Cも適切だと思えます。 この時点で、答えは1か3になります。

【正解1】

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