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19.こころとからだのしくみ(R2年-第33回)1/2

問題 97 心的外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1つ選びなさい。 1 原因となった体験が繰り返し思い起こされる。 2  1か月以内で症状は治まる。 3 小さな出来事が原因となる。 4 被害妄想を生じる。 5 気分が高ぶる。   フラッシュバックという言葉が思い出せれば、この問題は解ける。 フラッシュバックとは、強度の衝撃的な負の体験をした後にそれと同様な環境下において、強度の衝撃的な負の体験をした時のことを「再体験しているかのように思い出す」ものです。 1か月程度で治まるものはPTSDの定義から外れると言えます。小さな出来事などで生じる様なものではありません。

【正解1】

問題 98 健康な人の体温に関する次の記述のうち,適切なものを 1つ選びなさい。 1 高齢者の体温は小児より高い。 2 早朝の体温が最も高い。 3 腋窩温は口腔温より高い。 4 体温調節中枢は視床下部にある。 5 環境の影響を受けない。   3と4は知識が必要かもしれません。その他の選択肢は、常識的に省けます。 1:高齢者の体温は一般的には小児より低い。 2:通常、活動量が多い時間帯やその直後の体温が高いことが多い。朝の体温が高い利用者がいたら、昼夜逆転を疑ってみることになる。 3:口腔温が高い。 4:適切。 5:環境の影響を受けないとは言えません。

【正解4】

問題 99 義歯を使用したときの影響として,適切なものを 1つ選びなさい。 1 唾液分泌量が増加する。 2 話す言葉が明瞭になる。 3 舌の動きが悪くなる。 4 口のまわりのしわが増える。 5 味覚が低下する。   適切な義歯というのが前提です。現場では、義歯が合っていない利用者も多いと思いますので、実際の対応と勘違いしないようにしよう。 5の味覚については、義歯という異物が口の中に入ってくることで味覚がおかしくなったと感じる人もいるようです。 1:不適切。 2:適切。 3:不適切。 4:あり得ない・・・ 5:不適切。

【正解2】

問題 100  1 週間の安静臥床で筋力は何%程度低下するか,次のうちから最も適切なものを 1つ選びなさい。 1  1 % 2  5 % 3 15% 4 30% 5 50%   安静臥床状態では、週に10~15%の低下。3~5週間で50%程度の筋力低下があるとされています。

【正解3】

問題 101 栄養素の働きに関する次の記述のうち,正しいものを 1つ選びなさい。 1 たんぱく質は,最大のエネルギー源となる。 2 ビタミンD(vitamin D)は,糖質をエネルギーに変える。 3 カリウム(K)は,骨の形成に関わる。 4 ビタミンB 1(vitamin B1)は,カルシウム(Ca)の吸収に関わる。 5 ナトリウム(Na)は,血圧の調節に関わる。   知識問題です。全部知っている人は少ないかもしれません。消去法で絞るか、自信のある1択とするかは人それぞれ。 1:1gあたりで、たんぱく質4kcal、脂質9kcal、炭水化物4kcalのエネルギーになります。最大のエネルギー源は脂質です。 2:ビタミンDはカルシウムの吸収を促進します。 3:カリウムは細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりする役割があります。 4:ビタミンB 1は、ブドウ糖をエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。 5:適切。

【正解5】

問題 102 Fさん(80 歳,女性)は,普段の食事は自立している。日常生活では眼鏡がないと不自由である。ある日,いつもより食事に時間がかかっていた。介護福祉職が確認したところ,Fさんは,「眼鏡が壊れて使えなくなってしまった」と答えた。 食事をとるプロセスで,Fさんが最も影響を受ける段階として,正しいものを 1つ選びなさい。 1 先行期 2 準備期 3 口腔期 4 咽頭期 5 食道期   摂食嚥下の5期とは何かの理解の問題です。この5期のうちのどれに該当するか。 選択肢の1~5までは、順番通りになっています。 先行期は認知期、準備期は咀嚼期とも言われます。 「眼鏡が壊れて使えなくなってしまった」との記述がありますので、食べ物を認知するのに時間を要していることが分ります。 答えは1の先行期(認知機)ということになります。

【正解1】

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