お知らせnews

18.保育の心理学(R2年-後期)2/4

問6 次の文は、子どもの言葉の発達に関わる様子を記したものである。A~Dを発達の順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 子どもは、保育者の指さした方向を見ることができるようになってくる。保育者が「あ、わんわんがいるよ」「電車来たね」など言葉を添えながら指さしをして、子どもとものとを交互に見ると、子どもはその対象を見ることができる。 B 子どもは、応答の指さしができるようになってくる。保育者が「○○どれ?」と目や口などの身体の部位をたずねたり、車や犬など絵に描かれているものをたずねたりすると、子どもは聞かれたものを指さす。 C 子どもは、保育者が子どもの目の前でくまのぬいぐるみを揺らしながら「ほら、くまさんよ」と注意をひくと、そのぬいぐるみを見るようになる。 D 子どもは、指さしによって自分の思いを伝えることができるようになってくる。子どもが、犬を見つけた時「あ!」と声をあげて指さしをして、保育者に「見て」「見つけたよ」などの思いを伝えるようになる。   (組み合わせ) 1 A→C→B→D 2 A→C→D→B 3 C→A→B→D 4 C→A→D→B 5 D→C→A→B   直接的→間接的、具体的→抽象的、受動的→能動的。これらの言葉は反対語ですが、成長過程としては→の左から右ということになると思います。

【正解4】

問7 次の文は、子どもの遊びに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 パーテン(Parten, M.B.)は、子どもの遊びの形態とその発達過程について、「何もしていない」「( A )」「( B )」「平行遊び」「連合遊び」「( C )」の順に、6つに分類した。そして、「( B )」は他者に関心が向いているので「( A )」より発達した形態であり、「連合遊び」は仲間とやりとりをして一緒に遊ぶが( D )されておらず、3~4歳頃にみられるとした。その後の遊びの形態とその発達過程の研究において、「( A )」は5歳児でも活動内容によってはみられることから、未熟な形態というより、子どもの選択であるとの考えが示されている。従って、保育士は一人一人の子どもの遊びを理解して対応することが大切である。 【語群】 ア 一人遊び  イ 仲間遊び  ウ 運動遊び  エ 組織化  オ 象徴遊び  カ 精緻化   キ 協同遊び  ク 傍観的行動 (組み合わせ) A B C D 1 ア オ イ カ 2 ア ク キ エ 3 ウ ク イ カ 4 ク ア キ エ 5 ク オ イ カ   言葉の意味を知っていたら解けそうな問題です。 A:一人遊び B:傍観的行動 C:協同遊び D:組織化 ※一緒に遊んでいても、組織だっているかどうかがポイントですね。

【正解2】

問8 次の文は、幼児の認知発達についての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 ・ 2歳頃になると、心の中に( A )が形成され、直接経験していない世界について考えられるようになり、その場にいないモデルの真似をしたり、見立てる遊びをしたりする姿が見られる。 ・ 幼児には、自分の体験を離れて、他者の立場から見え方や考え方、感じ方を推測することが難しい( B )がみられる。 ・ 幼児は、人が内面の世界を持っているということ、心あるいは精神を持っているということに気付きはじめ、その理解を( C )と呼ぶ。 ・ 幼児の思考は、直接の知覚や行為に影響を受けやすく、例えば( D )課題では、物の知覚が変化しても物の本質は変わらないということを考慮できず、見え方が変化すると数や量まで変化すると判断する。 【語群】 ア 内言  イ 表象     ウ 象徴理論  エ 保存  オ 実存  カ 自己実現性  キ 心の理論  ク 自己中心性   (組み合わせ)   A B C D 1 ア カ ウ エ 2 ア ク キ オ 3 イ カ ウ エ 4 イ カ キ オ 5 イ ク キ エ   4つのかっこに8つの言葉。この様な問題の場合は、言葉(用語)が対になっていることがあります。 すぐに選択できないときは、対を整理した上で解くというやり方もあります。   内言⇔表象、象徴理論⇔心の理論、保存⇔実存、自己実現性⇔自己中心性が対です。 この対が分れば、読解のような問題になります。 A:表象 B:自己中心性 C:心の理論 D:保存

【正解5】

問9 次のA~Dのうち、保育の場における経験と育ちについての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 乳児が、他児に対して、じっと見たり、発声したり、微笑したり、接触したりするなど高い関心を示すことはあっても、この年齢で他児との相互交渉が生じることは極めてまれである。 B 1歳から2歳の間の子どもは、言葉でやり取りを楽しみ、子ども同士の関係では、ルールのある遊びを一緒に楽しめるようになる。 C 相手の行動に合わせて自分の行動を調整することを徐々に学ぶと、子どもたちは一つのおもちゃを代わる代わる使ったり、あるいはそれを共有して一緒に遊んだりする。 D 相手の意図や立場が読み取れるようになると、柔軟な役割交代が可能となり、譲ったり譲られたり、互恵的なやり取りの中で仲間との相互作用それ自体を楽しみとして遊ぶ。   (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ × 2 ○ ○ × ○ 3 ○ × ○ ○ 4 × ○ × ○ 5 × × ○ ○   年齢を意識しながら解く選択肢とそうでない選択肢があります。年齢が明示されていないものは、その文章自体に整合性があるかどうかということになります。 A:適切。 B:不適切。 C:適切。 D:適切。

【正解3】

問 10 次の文は、幼児の学びに関わる理論の記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 他者の行動やそれに伴う結果を見ることによって、その行動を習得する学習を( A )という。( B )は( A )を中心として( C )学習理論を提唱した。例えば、おもちゃを片付けて保育士に褒められた他児を見た幼児が、同じように片付ける。また、外履きを脱いだままにして保育室に入ろうとする他児が注意されているのを見た幼児が、自分の外履きを靴箱にしまう。このような学習形態は保育場面でも多く見られる。他者の行動を見ることにより行動を習得することから、( D )ともいわれる。 【語群】 ア 観察学習  イ バンデューラ(Bandura, A.)  ウ 洞察学習    エ モデリング オ 社会的   カ ブルーナー(Bruner, J.S.) キ モニタリング  ク 文化的   (組み合わせ) A B C D 1 ア イ オ エ 2 ア イ オ キ 3 ウ イ オ エ 4 ウ カ ク エ 5 ウ カ ク キ   問8同様に対になる用語などの整理をした方が解きやすいかもしれません。 観察学習⇔洞察学習、バンデューラ(Bandura, A.)⇔ブルーナー(Bruner, J.S.)、モデリング⇔モニタリング、社会的⇔文化的。 A:観察学習 B:バンデューラ(Bandura, A.) C:社会的 D:モデリング ※観察⇔洞察、モデリング⇔モニタリングなどは分かりやすかったのではないでしょうか。

【正解1】

一覧に戻る