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18.介護支援分野(R元年3月-第22回)5/5

問題21 施設サービス計画の課題分析について,より適切なものはどれか。2つ選ベ。 1 課題分析標準項目には,介護力に関する項目は含まれる。 2 課題分析標準項目には,認知に関する項目は含まれない。 3 課題分析標準項目には,認定情報に関する項目は含まれない。 4 課題分析標準項目ごとに,各専門職が分担して行う。 5 課題分析標準項目を具備した施設独自のアセスメント表を,使用することができる。   知識がないと自信を持って答えられないが、ある程度までは絞れるであろう。 問題文に「施設サービス計画の課題分析について」とあるように、課題分析標準項目はアセスメントのための標準的な項目である。 1は〇だが、知らなければ△にして次に進む。2の認知に関する事項は含まれていそうなので、本肢は×ぽい。3は知らないと悩む。自信がなければ△にして次に進む。4は×である。課題分析はケアマネが行う。5も知らないと悩むかもしれないが、標準項目という言葉からもわかるように、最低限必要な事項が盛り込まれていれば、施設独自のアセスメント表を使用してもよい。本肢は〇である。人によっていずれの肢で迷うかは異なるであろう。 課題分析標準項目に関する問題は、R1-問17、H29-問16、H26-問11で問われている。周期的にはそろそろ出される時期だったといえるが、半年前の本試験で出ていたので油断していた人もいたのではないだろうか。課題分析標準項目は、基本情報に関する項目と課題分析(アセスメント)に関する項目にわかれる。本問の選択肢の中には基本情報に関する項目になっているものが含まれており、課題分析標準項目を当然のように課題分析(アセスメント)に関する項目として扱っている点にはやや不親切(不適切)な印象を受けるが、過去の試験でも同様な聞き方となっている。1の介護力は、要介護度の判定における話と混同しやすい。3の認定情報に関する項目はケアマネが当然知っておくべき内容であるが、これか基本情報に分類されている。

【正解1,5】

問題22 指定居宅介護支援にかかるモニタリングについて,より適切なものはどれか。3つ選べ。 1居宅サービス計画の実施状況の把握(利用者についての継続的なアセスメントを含む。) 2居宅サービス計画作成時における個別サービス計画との整合性の点検 3目標の達成度の確認 4利用者の解決すべき課題の変化の確認 5サービス事業者の第三者評価の内容の確認   モニタリングとは、ケアマネジャーがサービスの実施状況を確認する業務である。 モニタリングでは、サービスはきちんと実施されているか、目標は達成できているか、課題の変化はないか、利用者に困りごとはないか、等を確認する。 1は特に問題のない記述であり、〇である。2は自信がなければ△にして次に進む。3の目標の達成度はモニタリングで行うべきものであり〇である。4は、よさそうだが、自信がなければ△にして次に進む。5は明らかにおかしな内容であり×である。1と3の〇はわかりやすい。残り一つを2とするか4とするかで答えが割れたのではないだろうか。2と4を比較した場合、ケアマネが行うべきモニタリングの内容としては4の方が適切である。 H28-問19、H27-問13等で出題されているが、本問のような切り口からの出題は初めてである。モニタリングの意義から考えて、推論して解くしかない。

【正解1,3,4】

問題 23 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準1条の具体的取扱方針に示されている内容として正しいものはどれか。3つ選べ。 1利用者が訪問看護等の医療サービスの利用を希望する場合には,利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めなければならない。 2アセスメントに当たっては,利用者の居宅を訪問し,利用者及びその家族に面接して行わなければならない。 3利用者が希望しない場合には,サービス担当者会議を開催しなくてもよい。 4住民による自発的な活動によるサービス等の利用も居宅サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。 5少なくとも3月に1回,モニタリングを行わなければならない。   指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準は一読しておこう。 1は〇ぽい内容である。2も〇ぽい内容である。3は、利用者が希望しないからといって、そのとおりに開催しなくてよいというわけにはいかない。×である。4は〇ぽい内容である。5は、月に1回行う必要がある。×である。 3はH25-問19、5はH28-問19に類似した肢があり、×と判断しやすい。消去法で解いた方が楽に解けるが、仮にそれらの知識がなくても選択肢を比較して正解を導きたい問題である。なお、H29-問18に類題があるが、もっと判断に迷う選択肢が含まれており、一度は目を通しておいて欲しい。

【正解1,2,4】

問題24 左片麻痺のあるAさん(80歳女性,要介護2,現在介護サービスの利用なし)は,夫のBさん(85歳)と二人で暮らしている。Bさんから相談を受けた民生委員が,遠方に住んでいる 長女に,「Bさんが,最近,久浴させるのがつらくなったと言っている」と連絡した。そこで,長女は,実家の近くの居宅介護支援事業所に介護支援専門員の訪問を依頼した。この時点での介護支援専門員の対応について,より適切なものはどれか。2つ選べ。 1すぐにサービスが利用できるように,訪問入浴サービス事業者を同行させる。 2 AさんやBさんから,暮らし全般に関する状況を聴き取る。 3 Bさんに対して,自宅での介護に意欲を持てるように助言する。 4 AさんとBさんの了承を得て,民生委員に,これまでの見守りや働きかけの状況を確認する。 5長女に,家族による情緒的支援のために実家への訪問を増やすよう求める。   「この時点」とは、長女が実家の近くにいる介護支援専門員に訪問を依頼した時点である。 このような最初の段階で介護支援専門員がまず行うべきことは、しっかりとクライエントの話を聞き、情報の収集(アセスメント)を行うことである。このような観点から選択肢を見ると2と4が適切なものではあることは容易に判断できるだろう。 毎年のように、問24から事例問題が2問続く。落ち着いて解けば、ほぼ正解できる問題である。ここでしっかりと稼いで欲しい。びびりの人は、問24、問25を先に解くという方法もある。私はそうしていた。

【正解2,4】

問題25会社員の長女2人で暮らしているAさん(80歳,女性)は,最近,買物に出て家に帰れなくなることがあり,アルツハイマー型認知症と診断された。要介護1の認定を受けた数日後,親子で居宅介護支援事業所を訪れ,介護支援専門員に相談した。このときの介護支援専門員の対応について,より適切なものはどれか。2つ選べ。 1介護サービスを多く利用できるよう,区分変更申請を提案する。 2長女の仕事を減らして,日中一緒に過ごす時間を増やすよう提案する。 3 Aさん親子がこれからどのような生活を望んでいるかを聴き取る。 4 Aさん買物時の道順を自分と一緒にたどり,地域の社会資源を確認することを提案する。 5地域の介護保険サービス事業所の一覧を渡して,長女から事業所に直接連絡してもらうことにする。   「このとき」とは、親子が初めて介護支援専門員のもとに来て相談したときである。 この時点で介護支援専門員が行うべきは、しっかりとクライエントの話を聞き、情報の収集(アセスメント)を行うことである。このような観点から設問を見れば、3と4が適切であることは容易に判断できるであろう。 問24と同じ思考で正解に至ることができる。事例はいくらでも形を変える。このような問題では、出題者の意図を把握することが大切である。

【正解3,4】

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