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12.児童家庭福祉(R元年-後期)4/4

問 16 次の文は、子どもや子育て家庭のための計画に関する記述である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ( A )は、平成 13 年から開始した、母子の健康水準を向上させるための様々な取り組みを、みんなで推進する国民運動計画である。 ( B )は、平成6年に策定された少子化対策のための最初の国の具体的な計画で、「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について」のことを指す。 ( C )は、5年間の計画期間における乳幼児の学校教育・保育・地域の子育て支援についての需給計画である。 (組み合わせ)   ABC 1 エンゼルプラン/健やか親子/21 ゴールドプラン 2 子ども・子育て新制度/エンゼルプラン/健やか親子 21 3 エンゼルプラン/健やか親子/21 市町村子ども・子育て支援事業計画 4 健やか親子/21 エンゼルプラン/ゴールドプラン 5 健やか親子/21 エンゼルプラン/市町村子ども・子育て支援事業計画   ゴールドプランは一番に消去したい。 ゴールドプラン-高齢者、エンゼルプラン-児童は福祉の常識。2,3,5の中から選ぶ。年代順で選ぶか、内容で選ぶかは得意な方で。 Aは健やか親子 21。 Bはエンゼルプラン。計画期間は平成7年度~11年度。その後の新エンゼルプランの計画期間は平成12年度~16年度であり、両方とも5年単位。 Cは市町村子ども・子育て支援事業計画。

【正解5】

問 17 次の文は、「要保護児童対策地域協議会設置・運営指針」(平成 29 年3月 31 日 厚生労働省)の一部である。誤った記述を一つ選びなさい。 1 支援対象児童等を早期に発見することができる。 2 保育所や幼稚園等教育・保育施設を除く、要保護児童関係機関・施設が集中的に連絡を取り合うことで情報の共有化ができる。 3 情報アセスメントの共有化を通じて、それぞれの関係機関等の間で、それぞれの役割分担について共通の理解を得ることができる。 4 関係機関等の役割分担を通じて、それぞれの機関が責任をもって支援を行う体制づくりができる。 5 関係機関等が分担をし合って個別の事例に関わることで、それぞれの機関の責任、限界や大変さを分かち合うことができる。   誤った記述を選ぶという問題。不適切な記述よりも間違いが探しやすい、はず。 間違った記述を探す問題は、消去法ではなく、おかしなもの1択という解き方ができる場合が多い。 2:保育所や幼稚園等教育・保育施設を除く、という部分が明らかに間違いです。

【正解2】

問 18 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 Y保育所のX保育士は、5歳児クラスを担当している。このクラスに4月より入所したZ君は、母親と二人で生活している。彼は数日にわたり同じ服を着ていることが多く、時折異臭がすることもあり、X保育士は所長に相談しながら様子を見ていた。 6月のある日、Z君がX保育士に「何日もお風呂に入っていないから体がかゆい」と訴えた。理由を尋ねると、Z君は「お金がなくて電気もガスも使えないから、しばらくはあったかいご飯やお風呂は我慢して、とお母さんが言ってた」と答えた。朝食はどうしたかを尋ねると、「何も食べていない」と答えた。 【設問】 次の文のうち、X保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 改めて所長にZ君の状況を伝え、保育所内で情報を共有し、職員全員でZ君と母親の支援を図る。 B 家庭の状況や経済状況は個人情報に関わるので、母親からの相談があるまで何もせず見守る。 C 不適切な養育が疑われる事例として、要保護児童対策地域協議会で検討し、市町村や関係機関と連携し、対応を図る。 D Z君の母親に現在置かれている状況を確認し、社会資源に関する情報提供や市町村への仲介を提案する。 (組み合わせ)   A B C D 1 ○ ○ ○ ○ 2 ○ ○ ○ × 3 ○ × ○ ○ 4 ○ × × ○ 5 × × ○ ○   個人情報保護と家庭への介入はごちゃ混ぜな感じで出題される。しっかり整理しよう。 Bは、Z君の置かれている状況は放置(ネグレクト)と言っても良い状態です。仮に虐待とまでの判断がなされなかったとしても不適切であるのは間違いありません。本当にお金がないという経済状況であったとしても、何もしなくても良いというわけではありません。 Cをやり過ぎと感じた受験生はいたかもしれません・・・私も迷った。

【正解3】

問 19 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 R君(6歳、男児)は、S保育所に通っており、両親ともにフルタイムで就労している。ある日、R君の担当であるT保育士は、R君の母親から「うちには、身近に子育てを手伝ってくれる人がいない。(R君の)小学校入学後の預け先や病気になった時が不安である」と相談された。 【設問】 次のうち、T保育士がR君の母親に利用を勧める事業や施設として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 児童自立生活援助事業 B 放課後児童クラブ C 子育て援助活動支援事業 (組み合わせ)   A B C 1 ○ ○ ○ 2 ○ ○ × 3 ○ × ○ 4 × ○ ○ 5 × ○ ×   事業の大まかな内容の理解が必要。 B:放課後児童クラブを✕にした人はいないと思います。 A:「児童自立生活援助事業は、児童の自立支援を図る観点から、義務教育終了後、児童養護施設、児童自立支援施設等を退所し、就職する児童等に対し、これらの者が共同生活を営むべき住居(以下「自立援助ホーム」という。)において、相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援(以下「援助の実施」という。)を行い、あわせて援助の実施を解除された者への相談その他の援助を行うことにより、社会的自立の促進に寄与することを目的とする。」(児童自立生活援助事業実施要綱) 自立とつくものは、ヘビーなものがあると覚えましょう。例えば、上記にある児童自立支援施設です。 C:子育て援助活動支援事業は、所謂ファミリー・サポート・センター事業です。乳幼児や小学生等の児童を有する子育て中の労働者や主婦等を会員として、児童の預かりの援助を受けることを希望する者と当該援助を行うことを希望する者との相互援助活動に関する連絡、調整を行うものです。援助者が援助される人の自宅に来てくれます。

【正解4】

問 20 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 M保育所の5歳児クラスを担当するN保育士は、L君のことが気になっていた。L君は他児に対して威圧的な態度を取り、手が出るなどの行動があった。1週間前、L君の脇腹にあざらしきものがあった。L君に確認したところ、「お母さんにたたかれた」と答えた。今日、改めて着替えの際に確認したところあざの数が増えていた。また、母親の様子を改めて確認してみると、N保育士には表情が硬いように感じられ、またL君を会話もなく連れて帰った。 園長と話をし、M保育所内で話し合いを行った。その結果、現時点ではL君が虐待を受けているとは断定できず、また関係機関に連絡すると虐待として対応される可能性もあるが、M保育所と母親との良好な関係ができているM保育所で支えていく方針となった。しかし、N保育士はL君への身体的虐待等が起きている可能性を感じ、具体的な対応が必要ではないかと感じた。 【設問】 次の文のうち、N保育士の対応として不適切な記述を一つ選びなさい。 1 虐待の可能性が疑われるため、職員会議にて協議の上であざの写真を撮り、保育所内のセキュリティを保てる場所で保管した。 2 家庭内での親子の関係性が気になることについて、匿名で児童相談所へ通告した。 3 身体的虐待が起きていると判断できるまで、引き続き保育所内での対応に留め、見守りを行った。 4 保育所の対応方針では限界があると考え、個人で市町村へ通告した。 5 保育所内で引き続き対応について協議ができるよう、園長や他の保育士に働きかけた。   間違った記述よりも選びにくい。 虐待は疑いがあれば通告などの対応ができます。場合によっては、対応ができるというよりもしなければなりません。L君の状態は虐待の疑いが濃厚です。加えて、L君自身も「たたかれた」と言っています。既に、ある程度の対応は必要です。

【正解3】

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