8.保健医療サービスの知識(R元年10月-第22回)3/4

問題36 バイタルサインについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 やせているため体温計を腋窩部に密着できない場合には、腋窩部では正確に体温を測定できない。
2 脈の結滞(拍動が欠けること)は、健常高齢者でもよくみられる。
3 大動脈疾患の患者の血圧測定は、左右両方の腕で行う。
4 呼吸数は、聴診器がないと計測できない。
5 パルスオキシメータは、指先から血液を針で採取して測定する。
 
パルスオキシメーターを知っているかどうかで決まる。
★★ 知らない人は迷ったであろう。その場合、消去法で解くのを諦めて、積極法で1と2が正しいことを判断することが必要になる。
1は常識的に考えて〇ぽいと判断できる。腋窩部とは腋(わき)の下のことである。もし判断に迷うなら△にして次に進む。2は、高齢者一般に起こりそうな話であり、何となく〇ぽい。もし判断に迷うなら△にして次に進む。3は、大動脈疾患がある場合、正確な計測を行うために左右両方の腕で測ることはあってもよさそうな話である。〇ぽい。4の呼吸数は、聴診器がなくても測定できることは、落ち着いて普通に考えれば分かる。〇ぽい。5は×である。パルスオキシメータは、指を挟んで測定する器具であるが、血液を針で採取するようなことはしない。

【正解1,2,3】

問題37 検査について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1 血清グロブリンは、栄養状態をみる指標として最も有用である。
2 脊椎の圧迫骨折で身長が低くなると、BMI(Body Mass Index)は、骨折前と比較して高くなる。
3 血中尿素窒素(BUN)は、肥満の程度を示す。
4 24時間心電図(ホルター心電図)の検査中は、臥床していることが必要である。
5 C反応性たんぱく質(CRP)は、感染症で高値になることが多い。
 
何度も過去問実績のある問題である。
★★★
1は×である。最も有用なものにはアルブミン値である。2は体重が変わらず身長が低くなる(横幅が拡がる)とBMIは高くなると推測できるので〇ぽい。3は×である。肥満の程度を示すのはBMIである。4の24時間心電図(ホルター心電図)は普通に生活していても装着が可能である。よって、×である。5は〇である。実務で医療と何らかの関わりがある人には、必須の知識である。

【補足】1のアルブミン値については、2016問23、2017問26、2018問29で出題されている。2のBMIについては、2016問28にほぼ同様な聞き方をしている肢がある。字面だけでなくきちんと理解していれば、簡単に〇と判断できる。3のBUNは腎機能の指標である(2018問29参照)。4の24時間心電図(ホルター心電図)は2013問27で出題されている。5のCRPは、2015問26、2016問28で出題されている。
本問については、過去6年分の問題ですべて問われている。

【正解2,5】

問題38 次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 インフォームド・コンセントは、治療に関わるものなので、検査には必要とされない。
2 認知機能が低下している場合には、本人への治療方法の説明は省略する。
3 指定居宅介護支援事業者は、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、入院する場合には、担当の介護支援専門員の氏名及び連絡先を入院先に伝えるよう求めなければならない。
4 認知症高齢者では、生活や療養の場所が変わることが心身の状況に悪影響を及ぼすおそれがある。
5 入院時情報連携加算は、指定居宅介護支援事業者が、その利用者が入院した医療機関に対し、ファックス等で情報提供した場合でも算定することができる。
 
3と5は少し迷うかもしれないが、1と2は×ぽいので、消去法で答えを出す。
★★★
1は、検査にも身体への侵襲を伴うものがあるので、×ぽい。2はあまりにも非常識な内容であり×ぽい。3は少し迷うが、入院時(医療保険を利用する場合)は、介護保険の利用ができなかったり、居宅で利用しているサービスを止めるといったことが必要になるので、指定居宅介護支援事業者にこうした要請を求めることはあながち不当とはいえない。〇または△。4は、特に問題のない記述で〇。5は少し迷うので、〇または△。

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指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38 号、「居宅介護支援基準」)など省令改正で、「居宅介護支援の提供の開始に当たり、利用者等に対して、入院時に担当ケアマネジャーの氏名等を入院先医療機関に提供するよう依頼することを義務づけることになりました」
 
基準第4条第3項は、指定居宅介護支援事業者と入院先医療機関との早期からの連携を促進する観点から、利用者が病院又は診療所に入院する必要が生じた場合には担当の介護支援専門員の氏名及び連絡先を当該病院又は診療所に伝えるよう、利用者又はその家族に対し事前に協力を求める必要があることを規定するものである。
なお、より実効性を高めるため、日頃から介護支援専門員の連絡先等を介護保険被保険者証や健康保険被保険者証、お薬手帳等と合わせて保管することを依頼しておくことが望ましい。

【正解3,4,5】

問題39 感染症について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 標準予防策(スタンダード・プリコーション)は、すべての人の体液や排泄物等に感染性があると考えて取り扱うことである。
2 インフルエンザに罹患した者が職場に復帰する場合は、治癒証明書を提出する法的な義務がある。
3 ウイルス性肝炎は、飛沫感染する。
4 ノロウイルス感染者の便や吐物には、ノロウイルスが排出される。
5 高齢者は、肺炎球菌ワクチンを毎年接種しなければならない。
 
難易度をどうつけるか迷ったが、過去問学習をしていれば積極法で解けるので★★★とした。
★★★ 1は2015問34、2017問33で出題されている。4は2015問39、2017問33で問われている。
1は〇である(基本的知識に属する)。2は、医療福祉の職場で働いていれば×だとわかるはず。3は「肝炎」ならば飛沫感染は×だと気づける。4は医療福祉の職場で働いていれば〇と即答できる。5は医療福祉の職場で働いていれば×だとわかるはず。肺炎球菌ワクチンは一度接種すれば5年は接種しない。

【正解1,4】

問題40 高齢者の疾患の特徴として、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 慢性の疾患が多い。
2 加齢に伴う個人差は少ない。
3 一人で多くの疾患を併せもっている。
4 予後は社会的要因に影響されない。
5 症状は非定型的であることが多い。
 
特に説明はいらない問題であろう。
★★★ 確実に得点しないといけない問題である。
1は〇。2は×(個人差が大きい)。3は〇。4は×(親族がいるか、介護事業者とのつながりはあるか、といった社会的要因が大きな影響を持つ)。5は〇。

【正解1,3,5】