3.保育原理(R2年-後期)3/4
問 11 次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の法律・省令を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
B 乳児及び幼児は、心身ともに健全な人として成長してゆくために、その健康が保持され、かつ、増進されなければならない。
C 保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、厚生労働大臣が定める指針に従う。
D 保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。
【Ⅱ群】
ア 児童福祉法
イ 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)
ウ 母子保健法
エ 日本国憲法
オ 子ども・子育て支援法
(組み合わせ)
A B C D
1 ア イ ウ オ
2 ア ウ イ オ
3 エ イ オ ア
4 エ ウ イ ア
5 エ ウ オ ア
保育士資格は国家資格ですが、保育士法といった法律はありません。保育士に関する規定は児童福祉法にあります。
A:福祉の基本となる、法律の基本となる日本国憲法の規定です。最重要条文の一つです。
B:健康という言葉が出てきています。母子保健法かなと気付いて下さい。
C:保育所という施設について規定している様です。これも素直に施設が出てくる法令を選びましょう。
D:保育士の義務を定めています。保育士という国家資格の根拠法は児童福祉法です。
【正解4】
問 12 次の【Ⅰ群】と【Ⅱ群】は、「保育所保育指針」第1章「総則」の4「幼児教育を行う施設として共有すべき事項」(1)「育みたい資質・能力」に関する記述である。【Ⅰ群】と【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A 学びに向かう力、人間性等
B 知識及び技能の基礎
C 思考力、判断力、表現力等の基礎
【Ⅱ群】
ア 豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする。
イ 心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする。
ウ 気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする。
エ してよいことや悪いことがわかり、自分の行動を振り返ったり、よりよい生活を営もうとする。
(組み合わせ)
A B C
1 ア ウ エ
2 イ ア ウ
3 イ エ ア
4 ウ エ イ
5 エ イ ウ
この問題は、似たようなニュアンスの言葉と文章なので、保育所保育指針を覚えていないと解くのは難しかったと思います。
保育所保育指針は、過去問学習の際、何度でも確認して下さい!
【正解2】
問 13 次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 全体的な計画に基づき、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。
B 指導計画においては、保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、生活の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定する。
C 一日の生活リズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮する。
D 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保する。長時間にわたる保育等を考慮し、睡眠時間は一律に確保できるように配慮する。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × × ○
4 × ○ ○ ○
5 × × ○ ○
この問題は、暗記していなくても解けそうです。絶対、全て、一律など極端で尖った感じの言葉は不適切な記述に入っています。
A:全体的な計画に基づき、長期的な指導計画と短期的な指導計画を作成します。〇
B:発達過程を見通す、連続性、季節の変化、子どもの実態に即する、文句ありませんね。〇
C:調和。この言葉も大体適切な選択肢に使われる。〇
D:午睡の重要性についての記述は適切ですが、一律というのが間違いです。一律とならないよう配慮する、です。✕
【正解1】
問 14 次の文は、障害児保育についての記述である。「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(2)「指導計画の作成」に照らして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所は、全ての子どもが、日々の生活や遊びを通して共に育ち合う場であるため、一人一人の子どもが安心して生活できる保育環境となるよう、障害や様々な発達上の課題など、状況に応じて適切に配慮する必要がある。
B 保育所では、障害のある子どもを含め、全ての子どもが自己を十分に発揮できるよう見通しをもって保育することが重要であり、障害のある子どもの指導計画はクラス等の指導計画に含めて作成するため、個別の計画を作成する必要はない。
C 障害や発達上の課題のある子どもの理解と援助は、子どもの保護者や家庭との連携が大切であり、連携を通して保護者が保育所を信頼し、子どもについての共通理解の下に協力し合う関係を形成する。
D 障害のある子どもの保育にあたっては、専門的な知識や経験を有する地域の児童発達支援センターや児童発達支援を行う医療機関などの関係機関と連携し、互いの専門性を生かしながら、子どもの発達に資するよう取り組んでいくことが必要である。
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ○
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
個別の計画は、個別の計画ですので障害のある子どもに対しても作成されます。この問題も連携、専門性を生かすは適切な選択肢に入っています。
A:〇
B:個別計画は当然に作成されます。✕
C:〇
D:〇
【正解3】
問 15 次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の1「乳児保育に関わるねらい及び内容」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
・ 乳児は( A )への抵抗力が弱く、心身の機能の未熟さに伴う( A )の発生が多いことから、一人一人の発育及び発達状態や健康状態についての適切な判断に基づく( B )な対応を行うこと。
・ 一人一人の子どもの( C )の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が( D )に関わるように努めること。
(組み合わせ)
A B C D
1 疾病 保健的 生育歴 応答的
2 感染症 医療的 性格 指導的
3 疾病 医療的 生育歴 指導的
4 感染症 保健的 生育歴 指導的
5 疾病 医療的 性格 応答的
暗記していないなら、自信のあるところから埋めていこう。
保育所保育指針をまったく読んでいないとすると、常識的に判断しやすいのはDではないかと思います。乳児に対して指導的に関わるということはないでしょう。次に、Cではないでしょうか。乳児に対して、性格というよりも生育歴に留意するのが良いと考えられます。というより、性格は形成過程ではないでしょうか。これで問題は解けたわけですが、後の( )は少し迷うのではないでしょうか。抵抗力という言葉から、感染症を連想した人も多いと思います。Bについては、医療行為は医療職しか行えないのが基本ですので、そこからの連想で保健的を選ぶという感じでしょうか。