27.精神保健福祉の理論と相談援助の展開(R元年-第22回)3/3

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題2)
次の事例を読んで, 問題52から問題54までについて答えなさい。
〔事 例〕

P市のAスクールソーシャルワーカー(精神保健福祉士)は,U小学校の教頭から5年生のBさん(11歳, 女性)と面談してほしいと依頼を受けた。教頭の話によると,Bさんは1 年前に両親が離婚し, 3か月前に母親と共にP市に転入して二人で暮らしている。生活費等は父親が送金しているようである。U小学校に通い始めたものの遅刻や欠席が目立ち忘れ物も多く, 登校しても表情は乏しくほとんど一人で過ごしている。心配した担任が母親に連絡を取ったところ, 話のつじつまが合わず, 周囲に悪い人たちがいて危ないと訴えていたという。Aスクールソーシャルワーカーが面接した際, Bさんはうつむいて黙り続けていたが, 徐々に,「優しかったお母さんが変わってしまった;暗い顔してすごくつらそう。突然怖い顔して外に出るなと言ったり, 夜中に壁に向かって何かをずっと言ったりしてすごく怖い」と話し,「私が何かいけないことしたのかな」と泣きじゃくった。(問題52)
AスクールソーシャルワーカーはBさんの意向を確認した上で, P市を管轄する保健所のC精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)に相談し, Bさんと母親への支援の協力を依頼した。C精神保健福祉相談員は, Bさんの母親に精神疾患が疑われることから, 医療・教育・行政機関が連携した支援チームをつくり, 訪問による支援を開始した。
母親は支援チームのスタッフが訪ねても, 初めのうちは玄関を開けてくれなかったが, 訪問を繰り返すうちに顔を出すようになった。母親の話は脈絡のないことも多かったが, 3年前に元夫に連れられて精神科を受診するようになったが, 数か月前から通院をやめていたことが分かった。その後母親は治療を再開し, 訪問看護が行われた。この間, 並行してBさんへの支援も行われ, Bさんは毎日登校できるようになった。(問題53)
中学校に進学すると, BさんはC精神保健福祉相談員の紹介で精神障害のある親と暮らす子どもが集う会に参加し始めた。そして,「集う会では学校の友達に言えないことも話せる」とBさんが笑顔で話す様子もみられるようになった。(問題54)
 
問題 52 次の記述のうち,この時にAスクールソーシャルワーカーが行ったこととして, 適切なものを2つ選びなさい。
1 児童相談所に一時保護の受入れを依頼する。
2 Bさんの食事や睡眠などの状況を把握する。
3 特別児童扶養手当の申請に向けて調整する。
4 Bさんの両親が離婚した理由について確認する。
5 連携するスクールカウンセラーによるBさんの心理アセスメントを検討する。
 
(問題52)を読むとBの問題の背後には、母親の様子の変化があることがわかる。 
この時にAが行うべき内容としては問題のアセスメントをしっかりと行うことであろう。
1は、まだ一時保護を行うような状況にはなく×である。2はBの状況を詳しく知るための行動であり、〇ぽい。3の特別児童扶養手当は障害のある児童に支給されるものであるが、Bには障害が明確にあることを示す記述はない。×ぽい。4は、この段階では不適切であろう。5のBへの心理アセスメントは、Bの言動の原因を探ろうとするものであり、この段階で行うものとして適切といえよう。〇ぽい。

【正解2,5】

問題 53 次のうち, 支援チームが活用したBさんに対する支援として, 適切なものを1つ選びなさい。
1 児童発達支援センターにおける心理的サポート
2 U小学校におけるTEACCHプログラムの導入
3 保健所における精神障害を理解するための心理教育の実施
4 医療機関における内観療法による治療的アプロー チ
5 放課後等デイサー ビスにおける交流の機会の提供
 
(問題53)の段落に至るまでの内容から、精神障害を発症しているのはBの母親であり、B自身には障害がないことがわかる。
1の児童発達支援センターは、地域の障害のある児童を通所させて、日常生活における基本的動作の指導、自活に必要な知識や技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う施設なので×。2のTEACCHプログラムは自閉症スペクトラム障害を対象とするものなので×。3のような心理教育は、Bに母親の病気を理解させることを目的とするものであり、Bに対する支援として適切といえよう。4の内感療法もBに対して行う支援としては×。5の放課後等デイサービスは、障害のある学齢期児童が対象なので×。事例問題の一部だが、選択肢にあるサービスの内容については復習しておいた方がよい。ただ、本問については、積極法で3を選びやすい。TEACCHのような用語については、Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped Children という具合に、何の略かを見ておくと記憶に留めやすい場合がある。

【正解3】

問題 54 次のうち, この時の話からBさんがこの会に参加することで得られていることとして, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自分も誰かの役に立っているという自己肯定感
2 母親とうまく付き合っていくコツを学べた達成感
3 これからなりたい自分をイメー ジできる充足感
4 同じ経験をしている人がいるという安心感
5 他の人たちと一緒に何かできるという期待感
 
(問題54)を読むと、Bが自分と同じように精神障害の親を有する子どもの集いに参加して、笑顔が見られるようになったことがわかる。
これは、自分と同じ状況の人がいることを知り、辛い経験をしているのは自分だけではないことがわかったからであろう。
これに一番近いものは、4であろう。このようにBの心情を理解してからそれに近い選択肢を探してもよいし、選択肢を一つずつ吟味しながら文脈と照らし合わせて解くのでもよい。

【正解4】

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題3)
次の事例を読んで,問題 55 から問題 57 までについて答えなさい。
〔事 例〕

Q市の地域若者サポートステーション(以下,「Qステーション」という。)で働く D相談員(精神保健福祉士)のところへ,抑うつ傾向にある E さん(32 歳,女性)の母親が, 娘の将来を案じ相談に訪れた。話を聴くと,Eさんは1年間の浪人生活の後に大学へ進学した。卒業後は,希望する職業はなく有期雇用の採用であった。デザイン会社, IT企業不動産会社などを転々として働いたが, この半年間はあまり外出もせず,自宅で過ごす日々が続いている。
D相談員は,母親を通じ Eさんから了解を得て自宅を訪問した。数回の訪問の中で,Eさんから,「卒業後はリーマン・ショックによる就職難」「そして,結局有期雇用」「資格を取っても意味がなかった」といった傷ついた自尊心などが語られた。同世代のD 相談貝は, Eさんの話に共感し,「厳しい環境の中でも働けてきたこと」「働きながら資格を取り,様々な業種でキャリアを積んできたこと」「社会とつながろうとする気持ちがあったこと」などといったメッセージを返した。(問題 55)
その後 EさんはQステーションを訪れるようになり,再び就職してみたいと考え始め,「無理しない程度で,若い人たちと会えるような職場があれば」とD相談員に話した。 D 相談員は自分の出身大学に隣接した,学生に人気があるカフェで求人が出ていたことを思い出し, Eさんの自宅から近いことや土日が休みであることなど, Eさんの希望とも合うことから,求人面接にチャレンジしてみるよう話した。(問題 56)
その後, Eさんは無事に採用され,時には気分が落ち込むこともあったものの,D相談貝との面談などにより支えられ, 1 年以上働き続けている。 D 相談員は,「働くことの息苦しさや困難さがあってもどうにかやってきたのですから, ここまでのことを誰かに伝えてみませんか」とEさんに提案してみた。「自分の体験が役に立つのなら,挑戦してみようかな」と Eさんは話した。そこで D 相談員は,このカフェを時々利用している自分のゼミの指導教員を訪ね,Eさんと大学生との交流ができないか相談した。(問題 57)
 
問題 55 次のうち, この時にD相談員が用いた面接技法として. 正しいものを1つ選びなさい。
l コーピング
2 モデリング
3 シェイピング
4 シェアリング
5 リフレーミング
 
選択肢の用語の意味を知っていることに越したことはないが、知らなければ英語の意味を推測して解くしかない。
(問題55)の段落から、EとDの会話の要点を掴む。Eは大学を卒業後、就職難や有期雇用での労働など、うまくいかず、資格取得も無意味だったと、自分が行ってきたこと悲嘆している。これに対しDは、Eが話す内容の中から肯定的な側面を拾い出していることがわかる。
1のコーピングは、ストレスによる葛藤を克服するための対処法である。抑うつ傾向のあるEさんに対する支援として、間違っていないようにも感じるが、直前の言葉掛けに注目して欲しい。本問は、この言葉掛けに対する技法が問われている。従って、ここでは×である。2のモデリング、特にモデルとするようなものには触れられていないので×ぽい。3のシェイピングは、知らないとイメージしづらい。shapingとは形作るといった意味である。目的とする行動の変化(増加・減少)にたどりつくために、その方向で少しやりやすい変化をもたらす所から始め、徐々に目的に近づけて行くやり方である。逐次接近法ともいい、スキナー,B.F.が開発したものである。Dは特にそのような方法を用いていない。4のシェアリングは、考えを共有するというような意味だと推測できる。(例:ルーム・シェア)。DはEの経験を聞いているが、その意味づけは異なるので少し外れる感じがする。5のリフレーミングは、ある状況や考えを別の角度で捉えて新たな意味づけを与えることである。まさにDが用いた技法に該当する。
本問で正誤を分ける用語は、正解肢にもあるリフレーミングである。re・framingから、再び・枠組みを与えるという程度の意味であることが推測できるが、⑱‐問59で正面から出題されている。

【正解5】

問題 56 次の記述のうち, Eさんに求人面接を受けるように促したD相談員の意図として,適切なものを 1つ選びなさい。
1 Eさんに労働の意味を理解してもらうため。
2 Eさんの働く意欲を喚起するため。
3 Eさんが人を相手にした職場で働けるかどうかを判断するため。
4 Eさんに自分の可能性に気付いてもらうため。
5 Eさんとカフェを経営する事業所との関係を深めてもらうため。
 
論理型の問題である。問55と異なり選択肢の中には特に理解の難しい用語は含まれていない。
(問題56)の段落から、Dの意図を汲み取って、もっとも近いものを選ぶしかない。
1は、Eが一定の就労経験を有していることから×ぽい。2は、Eはすでに再び労働する意欲を持っているので×。3は、求人面接だけでEが人を相手にした職場での働ける可能性を判断するのは難しいので、×であろう。4は、Eがこれまでと違う職場での就労の希望を出していることから、そこで働くことはEの新たな側面の発見につながる可能性がある。そこで、Dは,Eが自分の可能性に気づいてもらうために求人面接をすすめたと考えることもできる。これが〇ぽい。5のような目的を達するためなら別の方法も考えられるので、本肢は×ぽい。

【正解4】

問題 57 次のうち, D相談員が Eさんに対する一連の支援の中で意識して取り組んだものとして, 適切なものを1つ選びなさい。
1 機能的アプローチ
2 エンパワメントアプローチ
3 エコロジカルアプローチ
4 問題解決アプローチ
5 ユニタリーアプローチ
 
問題文に無駄はないというが(例外もある)、ここではEが「抑うつ傾向」にあることがヒントになる。
Eは、浪人して大学に合格し、希望する職業はなかったものの、とりあえず就職し、その間に資格を取得するといった努力もしている。しかし、抑うつ傾向にあることから、自分のこれまでの人生はうまくいかなかったと悲嘆し、自尊心が傷ついてしまった。それでもDの働きかけもあり、再び就労意欲が芽生え、新たな仕事にチャレンジして、継続できている。Eが再び仕事につけるまでの過程で、Dは何を意識していたのであろうか。選択肢の中で一番近いものは、2のエンパワメントだと考えるので素直であろう。すなわち、自信を失っていたEに対し、それまでの人生をリフレーミングし、新たな仕事に挑むEにその可能性に気づいてもらうようにすることで、Eにパワーを与えようとしていたと考えられる。 
選択肢の中にはポピュラーなものもあれば、あまり聞き慣れないものもある。知らないものの意味を考えるのは難しい場合もある。そういうときは無理に考えるよりも、まず既存の知識を最大限に活かしてみる。本問では2のエンパワメントの意味さえ知っていれば、積極法で正解を導ける。em・powermentはロングマンの英英辞典で調べてみると、”to give someone more control over their own life or situation”という説明がなされている。訳すと、誰か(クライエント)が、人生や状況をよりコントロールできるようにすることとなる。なお、5のユニタリーアプロー チは馴染が薄いが、社会福祉士㉖-問99で出題されている。ゴールドシュタイン,Hが提唱したもので、システム理論を踏まえつつ、戦略、ターゲット、段階の3つの次元からソーシャルワークを捉えるアプローチである。

【正解2】

(精神保健福祉の理論と相談援助の展開・事例問題4)
次の事例を読んで, 問題58から問題60までについて答えなさい。
〔事 例〕

精神障害者雇用トータルサポーターのFさん(精神保健福祉士)は,ある日,従業員1,000名超の食品製造会社であるV社の人事課長の訪問を受けた。話を聞くと,障害者法定雇用率の達成には7名足りず,新たに法定雇用率の算定が見直されたこともあり,現在雇用していない精神障害者も雇用することで達成したいとのことであった。そして,障害者や高齢者や外国人など様々な従業員が活躍することで多様性のある企業として発展していきたいと話した。そこでV社としては,まず精神障害者の雇用に重点的に取り組みたいと考え,何から始めればよいか教えてほしいとのことであった。(問題58)
半年後,V社が精神障害者扉用を進める中で人事課長からFさんに相談があった。話を開くと,新たに雇用した精神障害者のGさん(40歳女性)が,仕事で小さなミスが続いた後に出社できなくなり,退職を申し出たとのことであった。対応を依頼されたFさんはV社を訪問し,相談室でGさんと会った。Gさんは緊張した表情を見せながら,自分は会社の役に立っていないこと,仕事に自信がなくなったこと,会社に迷惑を掛けるから辞めたいことを小声で話した。Fさんは面接の中で,Gさんは無遅刻・無欠勤であったこと,部署では昼食弁当の注文係を自らやっていたことを引き出した。また,Fさんの問いかけに対してGさんは,来月には父親が定年退職なので,自分が無職になった後の生活が不安であることなどを語った。(問題59)
そこで,Fさんの提案で,訪問型職場適応援助者を活用することとし,H職場適応援助者(精神保健福祉士)がGさんの支援に入った。(問題60)
1か月後にFさんがV社を訪れると,Gさんは笑顔で仕事をしており,人事課長も喜んでいた。Fさんの援助もあり,人事課長は,「障害者の雇用継続に取り組むことで,従業員全体の退職者数も減り,社の雰囲気が変わり,働きやすい職場になった」と笑顔で話してくれた。
 
問題58次の記述のうち,この時にFさんが提案したこととして,適切なものを2つ選びなさい。
1 求職登録者のうち,V社で働けそうな精神障害者をFさんが選定する。
2 V社の障害者雇用の意義を「社会的包摂の実現」とし,社内で共有する。 
3 FさんがV社を訪問し.作業内容や職場環境を把握する。
4 V社の近くに就労継続支援B型事業所を設立し,障害者雇用を進める。
5 診療報酬明細書(レセプト)を調べて.該当する社員に障害者手帳の所持を照会する。
 
(問題58)の段落から、法定雇用率を達成していないV社は、今まで採用していなかった精神障害者も新たに雇用して、多様性のある企業として発展することを考えていることがわかる。
そして、まず精神障害者の雇用に重点的に取り組むことを考え、Fにアドバイスを求めている。
1は、誰を採用するかはV社が決めることなので、Fがこのような提案をすること不適切であろう。2のような提案は、V社が障害者、高齢者、外国人など様々な従業員が活躍することで多様性のある企業として発展していきたいという考えを従業員に周知させるものであり適切といえる。3は精神障害者雇用トータルサポーターのFがV社の職場環境のアセスメントをするためのものであり、適切な提案であろう。4のように就労継続支援B型事業所を設立し,障害者雇用を進めても、V社の法定雇用率には何ら影響しない。不適切な提案である。5は、社員の診療記録を覗き見た上に、障害者手帳の所持を照会するというプライバシーの侵害ともいえる行為である。Fがこのような提案をしたとすれば、精神保健福祉士として失格である。

【正解2,3】

問題59次のうち,Fさんが活用した面接法として,適切なものを1つ選びなさい。
1 指示的面接
2 深層面接
3 生活場面面接
4 動機づけ面接
5 構造化面接
 
(問題59)の段落の内容と照らし合わせながら、違うものを消去していくのがよい。
必要があれば、その後の経過でる次の段落も参照する。
1は、援助にタブーな「指示」という言葉が入っていることから×だろうと推測した人も多いと思われる。理由は間違っているが、結果オーライである。2は「深層」とあるが、Fの面接内容は無意識の部分に立ち入っているものではないので、×ぽい。3であるが、面接は相談室で行われているので、×である。4は、知らないと自信を持って判断できない。5の構造化面接は、質問項目を予め定めておきそれに即した形で面接を進めていくものである。本問ではこのような事情は伺われないので×ぽい。そうすると、2,3,5の×はわかりやすく、1はそのネーミングから×ぽいので、消去法で4を選択するのが無難である。 
指示的面接=構造化面接を知っていた人は、すぐにこの2つを消去できる。仮に知らなくても、5が×だとわかれば正解にぐんと近づける。5の構造化面接は、面接法の一種であるが見覚えのある人が多いと思われる。社会調査の基礎に登場する重要概念だからである。ここまで読んで、あれかーと気づいた人もいるはずである。本問を難しく感じた人は、このことに気づけなかった人であろう。ところで、4の動機づけ面接は、奥が深い用語である。禁煙をするような場合に用いられる面接法を意味するのではないかと考えた人もいると思うが、それは間違いではない。そこでは、禁煙できないかもしれないと思う理由を探し、その人がより進んで禁煙できるような方法を見つけることを支援する目的で行われる。本問では、その後、訪問型職場適応援助者を活用することにより、Gが仕事を継続できたことがポイントになる。すなわち、FはGが仕事を継続できないと思う理由を探り、Fが進んで仕事ができるような方法を見つけるために面接を行っていたということである。動機づけがmotivationの訳だと知っていた(気づいた)人には、簡単な問題だったかもしれない。なお、ワーカビリティはパールマンが作った用語だが、その要素は、①動機づけ(Motivation)、②能力(Capacity)、③機会(Opportunity)から成る(MCOモデル)。

【正解4】

問題60次の記述のうち,この時のH職場適応援助者が行った支援として,適切なものを2つ選びなさい。
1 Gさんがミスをした作業の課題分析を行い,手順書を作成する。
2 昼食弁当の注文係を他の職員に担当してもらい,Gさんの負担を減らす。
3 Gさんの優れている点を伝えてもらうよう上司に依頼する。
4 Gさんの経済的不安を解消するために,障害年金の申請準備をする。
5 作業能力の低い人も働けるように,障害者専用の職務を作成する。
 
職場適応援助者について知っていれば、それをあてはめて結論がでる。
知らなければ、意味を推測して解く。職場に適応させるための援助をする人位の意味であることはわかる。
1は、その意味にぴったりとあてはまるので〇ぽい。2は一見すると理に適った記述に見えるが、Bは「署では昼食弁当の注文係を自らやっていた」のであり、これを別の人に担当させることが果たして負担を減らすことになるのかは疑問を感じる。むしろ、Bなりに職場に適応しようと努力していたと見るべきではないだろうか。3は、上司を通じてGの良さを職場の人に理解してもらおうとする試みである。これも一つの方法と考えられるので、〇ぽい。4は、Bの経済的不安を解消するためのものであり、職場に適応させるための試みとは離れる感がある。×ぽい。5のような障害者専用の職務を作成するのは使用者が決めることであり、職場適応援助者であるHの支援としては不適切であろう(先の問58‐肢1と同じ問題意識)職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業は、障害者の職場適応に課題がある場合に、職場にジョブコーチが出向いて、障害特性を踏まえた専門的な支援を行い、障害者の職場適応を図ることを目的としている。

【正解1,3】