15.認知症の理解(R元年-第32回)1/2

問題 77 2012 年(平成 24 年)の認知症高齢者数と 2025 年(平成 37 年)の認知症高齢者数に関する推計値(「平成 29 年版高齢社会白書」(内閣府))の組合せとして,適切なものを1つ選びなさい。
1 162 万人    約 400 万人
2 262 万人    約 500 万人
3 362 万人    約 600 万人
4 462 万人    約 700 万人
5 562 万人    約 800 万人
(注) 平成 37 年とは令和 7 年のことである。
 
2025年には団塊の世代の方がすべて75歳以上になります。団塊の世代とは、1947~1949年の間に生まれた人のことです。
介護保険の第一号被保険者は65歳以上からですが、実際に要支援・要介護状態になったり、認知症になったりするのは75歳以上ぐらいからと言われています。

【正解4】

問題 78 認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 トイレの水を流すことができない。
2 物事の計画を立てることができない。
3 言葉を発することができない。
4 親しい人がわからない。
5 昼夜逆転が生じる。
 
認知症には中核症状と周辺症状があると言われています。周辺症状は、行動症状と心理症状に分けられています。
1~4は中核症状です。

【正解5】

問題 79 高齢者のせん妄(delirium)の特徴として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 薬剤によって生じることがある。
2 症状の変動は少ない。
3 意識レベルは清明であることが多い。
4 徐々に悪化する場合が多い。
5 幻覚を伴うことは少ない。
 
せん妄は認知症との対比において出題されると考えましょう。
端的に言えば、せん妄は一時的なもの、若しくは一時的なものが何らかの状況で繰り返される。認知症については、アルツハイマー型と脳血管型で違いはありますが、不可逆的な認知能力の低下です。
1の様な選択肢は、この問題に限らず大体適切な選択肢です。薬剤の影響があり得るということですので、それはそうかなということです。

【正解1】

問題 80 認知症(dementia)の初期症状に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 血管性認知症(vascular dementia)では,幻視が認められる。
2 正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)では,歩行障害が認められる。
3 前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)では,エピソード記憶の障害が認められる。
4 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)では,失禁が認められる。
5 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)では,もの盗られ妄想が認められる。
 
ちょっと答えにくい問題です。というより、問題としてどうなのかという感じです。
1:幻視はレビー小体型認知症ということで間違いなのでしょう。
2:正常圧水頭症は認知症の定義から外れるとも考えられています。不可逆的、持続的な認知機能の低下を手術により避けることができる場合があるからです。但し、症状としては記述の通りです。
3:エピソード記憶の障害はアルツハイマー型認知症の特徴と考えられています。前頭側頭型認知症は、脱抑制・反社会的行動があると覚えておけば良いと思います。
4:アルツハイマー型認知症の症状ではあるが、初期の症状ではないということだと思います。
5:2同様にどうなんだという選択肢です。レビー小体型認知症=幻視に近いので間違いになっていると思われます。

【正解2】

問題 81 認知症(dementia)の発症リスクを低減させる行動に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 抗認知症薬を服用する。
2 睡眠時間を減らす。
3 集団での交流活動に参加する。
4 運動の機会を減らす。
5 飽和脂肪酸を多く含む食事を心がける。
 
認知症予防に関しては、2種類あると考えれば良いと思います。身体的なものと精神的なものです。
身体的なものに関しては、主にはメタボリック症候群対策により脳血管性認知症を予防しようとするもの。世間でよく言われているものです。精神的なものに関しては、明確な因果関係の証明は難しいのかもしれませんが、精神活動の低下により認知症が進行する利用者を見ている介護福祉職も多いのではないでしょうか。

【正解3】