14.社会福祉(H31年-前期)2/4

問6 
次の文は、生活困窮者支援に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 生活困窮者自立支援対策の一つに、安定した住居の確保と就労自立を図ることを目的として、生活困窮者住居確保給付金制度がある。
B 生活困窮者自立支援制度のうち、自立相談支援事業の実施主体は、福祉事務所の設置自治体の直営のみとされており、民間団体への委託は禁止されている。
C 「子供の貧困対策に関する大綱」では、重点施策として、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援等をあげている。
D 福祉事務所では、低所得世帯などを対象にして、生活福祉資金貸付制度を行っている。

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○  ○  ×  ×
2 ○  ×  ○  ×
3 ○  ×  ×  ○ 
4 ×  ○  ×  ○
5 ×  ×  ○  ○
 
貧困に対する福祉制度の問題です。
A生活困窮者自立支援制度の中に生活困窮者住居確保給付金制度はあります。生活困窮者自立支援制度は、その他に自立相談支援事業、就労準備支援事業、家計相談支援事業、就労訓練事業、生活困窮世帯の子どもの学習支援、一時生活支援事業があります。 
B自立相談支援事業は、社会福祉協議会や社会福祉法人、NPO等への委託も可能です。
C子供の貧困対策に関する大綱 第1 はじめにの一部引用 
子供たちの将来と我が国の未来をより一層輝かしいものとするためには、子供たちの成育環境を整備するとともに、教育を受ける機会の均等を図り、生活の支援、保護者への就労支援などとあわせて、子供の貧困対策を総合的に推進することが何よりも重要である。いわゆる貧困の連鎖によって、子供たちの将来が閉ざされることは決してあってはならない。とあり、正しい。
D生活福祉資金貸付制度は、都道府県社会福祉協議会を実施主体として、都道府県内の市区町村社会福祉協議会が窓口となって実施しています。

【正解2】

問7 
次のセンター名と支援の内容の組み合わせのうち、誤ったものを一つ選びなさい。

1 医療型児童発達支援センター ―― 医療的ケアが必要な子どもへの支援
2 地域包括支援センター ――――― 介護等を要する高齢者への支援
3 地域活動支援センター ――――― 障害者に対する社会参加等の支援
4 基幹相談支援センター ――――― 生活困窮者に対する支援
5 配偶者暴力相談支援センター ―― 暴力被害女性に対する支援
 
基本はすべての用語を知らなくても解けるように訓練です。
1、2、5は正しいと判断できる人がほとんどだと思います。用語の感じと一般的な知識で排除できます。 
残りの3か4ですが、
3の地域活動支援センターは障害者(児)が通所して、創作的活動や生産活動、社会交流などの活動を行う所ですので正しいです。
4の基幹相談支援センターは、身体障害者、知的障害者、精神障害者の相談を総合的に行う中核的な役割を担う機関です。

【正解4】

問8 
次の文は、わが国の社会保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 介護保険制度の保険者は、国民に最も身近な行政単位である市町村(特別区を含む)とされている。
B 厚生年金保険制度では、適用事業所に常時使用されている 75 歳未満の者は必ず被保険者となることになっている。
C 雇用保険制度では、失業等給付を行うほか、雇用安定事業、能力開発事業を行っている。
D 労働者災害補償保険制度では、業務災害及び通勤災害に関する保険給付、二次健康診断等給付、社会復帰促進等事業等を行っている。

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○  ○  ×  ×
2 ○  ×  ○  ○
3 ○  ×  ○  ×
4 ×  ○  ×  ○
5 ×  ×  ○  ○
  
C、Dなどは知らない人が多いと思います。
A厳密には、広域連合を市町村等が設置した場合には広域連合が保険者になります。
B厚生年金保険制度では、70歳未満が被保険者になります。細かな要件はありますが、75歳未満というのは明らかな間違いです。
後の選択肢は正しいです。
Cの雇用保険制度でこの他の注目点は、育児休業給付金が雇用保険から支払われているということです。
D所謂労災ですが、業務災害通勤災害があることは覚えておきましょう。

【正解2】

問9 
次の文は、わが国の社会保障制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 1950(昭和 25)年の「社会保障制度に関する勧告」が出されて以降、わが国の社会保険制度は大きく発展した。
B わが国の社会保障の目的は、「広く国民に安定した生活を保障するもの」から、近年、「生活の最低限度の保障」へと変わってきた。
C わが国の社会保障制度の機能は、①生活安定・向上機能、②所得再分配機能、③経済安定機能の3つがあげられる。
D 財務省の 2017(平成 29)年2月の国民負担率の公表によると、わが国の社会保障制度の国民負担率(社会保障負担と租税負担の合計額の国民所得比)は、1970(昭和 45)年度から 2015(平成 27)年度への 45 年間で、約 1.8 倍となっている。

(組み合わせ)
A B C D
1 ○  ○  ○  ×
2 ○  ○  ×  ○
3 ○  ×  ○  ○
4 ×  ○  ○  ×
5 ×  ○  ×  ○
 
この問題は、Bが明らかに変なので、それだけで答えを出すことができる問題と考えましょう。
A その通りです。
B 我が国においては、近年財政赤字の問題が大きくなっているが、「広く国民に安定した生活を保障するもの」から「生活の最低限度の保障」という状態ではありません。
C 厚生労働白書にもこの3つの機能が記載されています。
D その通りです。ちょっと思い出すだけでも、年金の保険料、健康保険料等の負担率が増えています。また、2000年からは、40歳以上のほとんどの人は介護保険料を支払っていますね。納得いかない人も多いのではないでしょうかね。

【正解3】

 

問10 
次の文は、社会福祉における相談援助に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
 

A 相談援助者は、福祉サービスを必要とする地域住民が来訪したときに、所属する機関が提供できる福祉サービス及びその他の社会資源を調整する。
B 相談援助者は、判断能力が不十分な状態にある地域住民を発見したときは、本人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を自ら行う。
C 相談援助者は、福祉サービスについて苦情の申し立てがあった場合、ルールに則った解決を進める。
D 相談援助者は、福祉サービスを利用する地域住民が社会生活機能を高め、地域での生活を可能にするよう支援する。

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○  ○  ○  ×
2 ○  ○  ×  ×
3 ○  ×  ○  ○
4 ×  ○  ×  ○
5 ×  ×  ○  ×
 
この中で、CとDについては、どう考えても正しい考え方です。
この二つは、問題文だけで判断できます。
次に、Bについては成年後見人等が行うのが通常です。
問題の選択肢はAです。間違いの記述とまではいきませんし、不適切な問題だとまでは言えませんが、適切さを欠いた表現であると思います。相談援助者が福祉サービスを必要とする住民に社会資源の調整をする場合、相談に来た住民に最も適切だと思われる社会資源の調整をするはずです。選択肢の記述によると、先に所属する機関の提供できるサービスと表記されているところが引っ掛かります。加えて、社会資源の選択は住民の自己決定により行われるのが原則です。個人的には、少し納得できない選択肢でした。まあ、試験問題としては、あまり悩む問題ではなかったかもしれませんが…

【正解3】