13.社会福祉(R2年-後期)1/4

問1 次の文のうち、社会福祉の基本理念に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 北欧に起源をもつノーマライゼーション(normalization)の思想は、日本の社会福祉分野の共通基礎理念として位置付けられることが多い。
B ユニバーサルデザイン(universal design)という考え方の一つに、どのような人にとっても役立つように使えるということが挙げられている。
C QOL(Quality of Life)という言葉が社会福祉分野で使われるようになったのは、日本では、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」が制定されてからのことである。
D ソーシャルインクルージョン(social inclusion)とは、カナダ及びオーストラリア地域で普及してきた理念であり、「社会的包括」あるいは「社会的包摂」等と訳されることがある。
 
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ ○
4 × ○ ○ ○
5 × × ○ ×
 
社会福祉の理念に関する問題です。理念は合っていても国等が違っている場合もあります。
A:適切。
B:適切。
C:不適切。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律が制定される以前にも使われていた。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)の以降前の法律は障害者自立支援法であり、平成17年に公布されている。
D:不適切。1980年代にヨーロッパにおこった政策理念と言われています。用語の説明自体は正しい。

【正解2】

問2 次の文のうち、日本の社会福祉の動向に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 2000(平成 12)年の「社会福祉法」の改正で、行政が利用者の処遇を決定する「措置制度」が廃止された。
B 1970(昭和 45)年代に高度経済成長が終わると、いわゆる「福祉見直し」が進められ、老人医療費支給制度は廃止された。
C 1994(平成6)年、政府は児童虐待防止対策として「エンゼルプラン」を発表した。
D 1997(平成9)年の「児童福祉法」の改正では、児童家庭支援センターの創設、保育所入所手続きの変更、放課後児童健全育成事業の推進等が図られた。
 
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 × ○ × ○
4 × × ○ ○
5 × × ○ ×
 
社会福祉で話題になることが多い記述です。年代が出る場合は、年と事柄の整合性及び事柄と内容の整合性の両方を見る必要があります。
この問題では、年と事柄は合っていますので、事柄とその内容を考えます。
A:不適切。措置制度の廃止は「介護保険法」や「障害者自立支援法(現障害者総合支援法)」が関係が深いと言えます。
B:適切。1983年の老人保健制度で自己負担発生→2008年高齢者医療保険制度という流れです。
C:不適切。1994年のエンゼルプランというのは合っていますが、児童虐待防止対策ではなく、「今後の子育てのための施策の基本的方向について」という内容です。
D:適切。

【正解3】

問3 次の文のうち、国際生活機能分類(ICF)に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ICF によれば、障害を病気やけがによる機能障害や、その結果としての能力障害、社会的不利としている。
B 2001 年の世界保健機関(WHO)総会で承認された ICF では、障害を「病気の諸帰結」として分類するのでなく、「健康の構成要素」としての分類になっている。
C ICF では、設備や制度といった「環境因子」や性別、年齢などの「個人因子」は、私たちの生活機能に影響を及ぼすものではないと考えられている。
D ICF では、障害を社会によって作られる問題であるととらえ、社会環境の変化によって解消、軽減できるとされ、障害を個人の問題としてとらえ専門職による治療・教育・支援は必要ないとされている。
 
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ ○ × ×
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
 
ICF。言葉は知っている人が多いのではないでしょうか。ちなみにICFの前はICDHです。
A:不適切。ICFは非常に分かり難い部分があります。この選択肢は正にそうだと言えます。ICFの障害とは、生活機能に問題が生じた状態、「生活機能低下」が「障害」です。これは3つのレベルから成っています。「心身機能・構造」に問題が生じた状態が「機能障害(構造障害を含む)」、「活動」に問題が生じたのが「活動制限」、「参加」に問題が生じたのが「参加制約」です。これらの3レベルが統合されたものが「障害」と定義しています。
B:適切。ICFの理念の基本はマイナス面をプラス面として捉えると言えます。
C:不適切。これは常識的に分かりますね。
D:不適切。これも常識的に分かりますね。
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【正解4】

問4 次のA~Dは、児童福祉に関する法令である。成立順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 「児童虐待の防止等に関する法律」
B 「子どもの貧困対策の推進に関する法律」
C 「児童福祉法」
D 「母子福祉法」(現、「母子及び父子並びに寡婦福祉法」)
 
(組み合わせ)
1 B→A→D→C
2 C→D→A→B
3 C→D→B→A
4 D→C→A→B
5 D→C→B→A
 
一般的に法律名が長い方が新しいことが多いです。
A:「児童虐待の防止等に関する法律」平成12年
B:「子どもの貧困対策の推進に関する法律」平成25年
C:「児童福祉法」昭和22年(戦後すぐ)と覚えましょう。
D:「母子福祉法」(現「母子及び父子並びに寡婦福祉法」)昭和39年
※母子福祉法は新しい法律になったことによって、法律名が長くなっています。所謂父子も対象に加えたことが理由の一つです。

【正解2】

問5 次の文のうち、社会福祉の事業主体に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 共同募金の事業は、社会福祉法人以外も実施できる。
B 社会福祉協議会は、地方公共団体が運営することが定められている。
C 第一種社会福祉事業は、国、地方公共団体または社会福祉法人が経営することを原則とする。
D 株式会社は、第二種社会福祉事業を経営できない。
 
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ × × ○
2 ○ × × ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
 
全部を覚えている人は少ないと思います。自信のあるところから埋めていきましょう。概ね2つを知っていたら解けることが多いです。
A:不適切。共同募金は第1種社会福祉事業です。社会福祉法人以外の法人はできません。
B:不適切。形式的には民間の団体です。
C:適切。
D:不適切。第2種社会福祉事業は株式会社も行うことができます。

【正解5】