11.生活支援技術(R元年-第32回)4/5
問題 50 右片麻痺のある利用者が,ベッドサイドでポータブルトイレを使用するときの設置場所として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 A
2 B
3 C
4 D
5 E
麻痺がない方の足元が基本です。基本問題ですね。
【正解2】
問題 51 膀胱留置カテーテルを使用している利用者への介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 水分摂取を控えてもらう。
2 カテーテルが折れていないことを確認する。
3 採尿バッグは膀胱と同じ高さに置く。
4 尿漏れが見られたらカテーテルを抜去する。
5 尿量の確認は看護師に依頼する。
確認する、という表現は適切なものが多い。間違いがあり得ない選択肢と言える。ただ、緊急時には確認だけでは適切でないこともある。
1:そもそも水分摂取を控えるということ自体良くないことが多い。
3:水分は高い所から低い所に移動します。
4:介護福祉職がカテーテルを抜去するというのはあり得ない。
5:尿量の確認は介護福祉職でもできる。確認した尿量が大きく変化した時は医療職に報告する。
【正解2】
問題 52 解熱を目的にした坐薬(座薬)の挿入に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 挿入時は仰臥位(背臥位)で膝を伸ばす。
2 挿入時は腹式呼吸を促す。
3 坐薬(座薬)はとがっていない方から挿入する。
4 挿入後は坐薬(座薬)が排出されないことを確認する。
5 衣服を整えてから手袋を外す。
この問題も確認が適切な選択肢になっています。
座薬の挿入は、素早く確実にということになります。
1:この姿勢だと入れにくいし、利用者も苦痛でしょう。
2:腹圧を掛けないように、口呼吸を行ってもらいます。
3:とがった方からです。
5:これでは利用者の衣服が汚れますね。
【正解4】
問題 53 肉入りのカレーを常温で保存し,翌日,加熱調理したときの食中毒の原因菌として,最も注意しなければならないものを1つ選びなさい。
1 ウエルシュ菌
2 カンピロバクター
3 サルモネラ菌
4 腸炎ビブリオ
5 黄色ブドウ球菌
知識問題です。落としてもしょうがない問題。知らなければ、マークだけして次の問題に移ろう。
1:ウエルシュ菌は酸素がないところでも増殖する。汚染された肉類などを使った煮込み料理で発生。代表的なものはカレーなど。
2:カンピロバクターは牛や豚にも見られますが、鶏肉に多いとされています。ウエルシュ菌は過熱しても死滅しない状態のものがありますが、カンピロバクターは75℃、1分以上の過熱で死滅すると考えられています。
3:サルモネラ菌は肉類や卵が原因食品です。75℃、1分以上の過熱で死滅すると考えられています。ペットから感染することもあると言われています。
4:腸炎ビブリオの原因食品は大部分が魚介類です。
5:黄色ブドウ球菌は人の傷口をはじめ、手指・鼻・のど・耳・皮膚などに広く生息しています。2~3割の人が保菌していると言われています。
1~3は区別が難しいので、特徴的なところを覚えましょう。
サルモネラ菌-ペットからも感染。ウエルシュ菌-酸素がなくても生きられる。等々。
【正解1】
問題 54 ノロウイルス(Norovirus)に感染した人の嘔吐物のついた衣服の処理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 嘔吐物を拭き取ったペーパータオルはごみ箱に捨てる。
2 汚染された部分にアルコールを噴霧する。
3 汚染された部分を強くもみ洗いする。
4 嘔吐物を取り除いた後,次亜塩素酸ナトリウム溶液につける。
5 40℃の湯で洗濯する。
ノロウイルスに対応する観点からの選択肢と感染症対策全般としても間違った対応の選択肢があります。
1:どんな感染症に対しても間違いの対応です。
2:頻出の用語です。アルコールはノロウイルスにはあまり効かないというのが定説です。
しかし、最近の研究ではまったく効かないわけではないようです。
3:もみ洗いだけでは落ちないだけでなく、洗っている人が感染する可能性があります。
4:基本的に次亜塩素酸ナトリウムはウイルスに対して一番有効なものです。
5:85~90度のお湯に90秒以上漬けてから洗濯機にかけましょう。