11.児童家庭福祉(R元年-後期)3/4

問 11 次の文のうち、児童虐待とその防止に関する記述として不適切な記述を一つ選びなさい。
1 「児童虐待の防止等に関する法律」では、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに市町村、福祉事務所もしくは児童相談所へ通告することに努めなければならないとされる。
2 「児童虐待の防止等に関する法律」では、学校及び児童福祉施設は、児童及び保護者に対して、児童虐待の防止のための教育または啓発に努めなければならないこととされる。
3 「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第 12 次報告)」によると、心中以外の虐待死では、0歳児死亡が最も多く、実母が抱える妊娠期・周産期の問題として「望まない妊娠/計画していない妊娠」、「妊婦検診未受診」が高い割合を占めていた。
4 毎年 11 月を「児童虐待防止推進月間」と位置付け、関係府省庁や、地方公共団体、関係団体等が連携した集中的な広報・啓発活動を実施している。
5 児童虐待を受けたと思われる子どもを見つけた時などに、ためらわずに児童相談所に通告・相談ができるように、児童相談所全国共通ダイヤル番号「189(いちはやく)」を運用している。
 
知らない記述もあると思います。但し、この問題は基本を押さえていれば解けます。
消去法ではなく一つの間違いに気付けるかどうか。
義務、努力義務、任意の区別を意識しながらの学習が必要であることが分ります。
1の通告は努力義務(通告することに努めなければならない)ではなく、義務(通告しなければならない)です。後は正しい。児童虐待を行う者(虐待者)に関しては、二つの法律に規定があります。
児童虐待防止法は虐待の行為者を保護者とし、施設職員の虐待については児童福祉法に規定があります。

【正解1】

問 12 次の文は、里親制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 里親の種類には、養育里親、専門里親、養子縁組里親、親族里親がある。
B 2017(平成 29)年度から、都道府県(児童相談所)の業務として里親の新規開拓から委託児童の自立支援までの一貫した里親支援が位置付けられた。
C 福祉行政報告例(厚生労働省)によると、2016(平成 28)年度末現在、登録里親世帯数は、ここ5年間減少傾向にある。
D 保護者のない児童、被虐待児など家庭環境上養護を必要とする児童のうち、里親及びファミリーホームに委託(里親等委託)されている児童は、約半数(平成 28 年度末現在)であった。
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × × ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
 
施設→小規模施設→里親というのが推奨されています。
C:厚生労働省の統計によると年々増えています。
D:まだまだ、児童養護施設入所児などが多いと言えます。ファミリーホームを含めた里親委託数は6,000人程度。児童養護施設は27,000人程度入所者がいます。
後の選択肢は正しい。
養子縁組里親、養子縁組、特別養子縁組などは紛らわしいので、整理しながら学習しよう。養子縁組と特別養子縁組は、根拠法が民法。養子縁組里親は、根拠法が児童福祉法。
以下、厚労省のホームページより。

里親制度は、児童福祉法第27条第1項第3号の規定に基づき、児童相談所が要保護児童(保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童)の養育を委託する制度であり、その推進を図るため、
・平成14年度に親族里親、専門里親を創設
・平成20年の児童福祉法改正で、「養育里親」と「養子縁組を希望する里親」とを制度上区分
・平成21年度から、養育里親と専門里親について、研修を義務化
・平成29年度から、里親の新規開拓から委託児童の自立支援までの一貫した里親支援を都道府県(児童相談所)の業務として位置付けるとともに、養子縁組里親を法定化し、研修を義務化。

【正解2】

問 13 次の文のうち、障害児のための福祉サービスについての記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 児童発達支援とは、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することである。
B 放課後等デイサービスとは、授業の終了後または休業日に、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与する事業で、障害児入所支援の一つである。
C 福祉型障害児入所施設とは、障害児を入所させて、保護、日常生活の指導及び独立自活に必要な知識技能の付与を行う施設である。
D 保育所等訪問支援では、幼稚園や認定こども園などの教育施設は対象外である。
(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ × ○ ○
3 ○ × ○ ×
4 × × ○ ○
5 × × × ○
 
児童の福祉に関する制度は多数あり、かなり複雑です。全体を俯瞰しながら、今どの箇所をやっているか意識しながら学習しよう。
B:放課後等デイサービスは、障害児入所支援ではなく障害児通所支援。
D:教育施設も対象になります。具体的には、児童福祉法施行規則に規定があり、保育所、学校教育法に規定する幼稚園、小学校及び特別支援学校、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律に規定する認定こども園、その他児童が集団生活を営む施設として市町村が認める施設です。

【正解3】

問 14 次の文は、家庭裁判所における少年事件の処分に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
1 少年を児童福祉機関の指導に委ねるのが適当と認められる場合、都道府県知事または児童相談所長に事件が送致される。
2 少年を保護処分や検察官送致などの処分に付さなくとも、少年の更生が十分に期待できる場合、少年を保護処分に付さないことや、審判を開始せずに調査のみ行って手続を終えることがある。
3 少年が罪を犯したときに 14 歳以上であった場合、事件の内容、少年の性格、心身の成熟度などから、保護処分よりも、刑罰を科するのが相当と判断される場合には、事件を検察官に送致することがある。
4 「少年法」における「少年」とは、18 歳に満たない者を指す。
5 少年が故意に被害者を死亡させ、その罪を犯したとき 16 歳以上であった場合には、原則として、事件を検察官に送致しなければならない。
 
複雑な選択肢が多いのですが、この問題は消去法ではなく、1択で解きましょう。そういう問題です。
4が分かるかどうかが勝敗の分かれ目。後の選択肢は知らない人がほとんどでしょう。児童福祉法の定義では少年は18歳に達するまでの者ですが、少年法では20歳に満たない者です。後の選択肢は正しい。

【正解4】

問 15 次の文は、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」第1条の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
この法律は、( A )がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、( B )の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、( C )の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。
(組み合わせ)
   A     B   C
1 子どもの将来/成長/地方自治体
2 子どもの自立/成長/地方自治体
3 子どもの自立/成長/国等
4 子どもの自立/教育/地方自治体
5 子どもの将来/教育/国等
 
国語的感覚で解ける問題です。
Aは、将来。Bは、教育。文脈で埋めたいところ。Cは国等。

【正解5】