1.(介護支援分野編)第21回の過去問学習をはじめる前に読んで欲しいこと

各問題の解説冒頭に記した★印の意味は、次の通りである。
★★★-正解して欲しい問題
★★—できるかできないかが、運や体調に左右される問題
★—–できなくても仕方がない問題
そして、第21回の試験問題では、以下のような構成比で問題が作られていた。

★★★

12

★★

11

試験制度が変わってから4回目の試験となったが、問題の分析に入る前に平成30年度に大きく変わったことを指摘したい。
受験資格の厳格化である。これにより、受験者数が大幅に減少した。平成29年度約13万人から平成30年度約5万人へと激減した。合格率も21.5%から10.1%と下がった。合格者数は28,223人から4,990人に減った。いずれも驚異的な減少である。受験資格の厳格化だけで8万人も減るものだろうか。また、合格率(合格者数ではない)の減少は何を意味するのだろうか。

試験を作る側は本気で合格させたくないと考えているのではないだろうかとさえ、勘ぐってしまいたくなる。
こうした話は推測の域を出ないので詳しく書いても意味がないし、このブログの目的でもない。
ただし、合格者を増やす気がないことは意識しておいた方がよさそうである。

合格者を減らすには、問題を難しくするのが一つの方法である。
難しくする方法としては、①細かい知識を聞く、②基本的な専門知識で解けるようにしつつ小細工をする、といった方法が考えられる。

国の方針はともかくとして、私自身はケアマネジャーが大切な役割を果たしていると考えているし、制度的にも存続して欲しいと思っている。だから、受験を志した人にはぜひとも合格してもらいたい。

合格率は10.1%と過去最低だったが、介護支援分野の合格基準点は13点だった。これは意図的に操作されたものだと考えられる。
来年度の合格最低点は予想できないが、介護支援分野で一定の点数を取れないことには合格は厳しい。保健医療分野+福祉サービスで25点取れても、介護支援分野で12点しか取れなければ不合格となる。保健医療分野+福祉サービスで25点取るよりも介護支援分野で13点取ることの方が通常は難しいと思われる。

相対評価とはいっても、介護支援分野で相対的に一定の割合の中に入っていなければ合格できないようにしていると考えられるのである。

平成30年の問題だが、私は★★★12問、★★11問、★2問とした。★★★をすべてとっても13点には届かなかったことになる。★★は、過去問学習による基本的知識の習得に合わせて、制度の本質や趣旨からの推論も必要になってくる。平成29年と比べて、答えを絞りづらい問題が多く、受験していた人は「いやな感じ」だったと思われる。ただ、★★★の問題をボーダーラインあたりにもってくる手法は、ここ数年一貫している。来年も同じ手法を使ってくると思われる。

<対策>

介護支援専門員実務研修受講試験事業実施要綱の1(目的)には、「本事業は、介護支援専門員実務研修受講希望者に対して介護支援専門員の業務に関する演習等を主体とする実務的な研修を行うに際し、事前に、介護保険制度、要介護認定等、居宅サービス計画等に関する必要な専門知識等を有していることを確認するための試験を実施することにより、全国的に介護支援専門員の高い資質を確保することを目的とする。」と定められている。

平成29年の対策には、「制度の基本的知識があり、過去5年分程度の問題を解けば、問題を解く上での知識としては充分だったのではないだろうか。あとは、解き方(技術)である。消去法、積極法をうまく使い分けて、素直に解くことである。」と書いたが、このことは次年度もあてはまるのではないだろうか。

毎度のことながら、出題者も工夫(細工?)している。平成30年は、特に前半に★と★★の問題が集中していて、頭から解いた人は10問目あたりでメロメロになったのではないだろうか。こうした出題者側の工夫に惑わされないようにすることが大切である。

勉強してきたことを前提に★★★の問題を確実に解きつつ、考えても正解を出せない問題を見極めていく。それができるようになるためには、問題を解いて訓練を積むことが最も有効な方策の一つである。
さらに★★の問題を解けるようになるためには、過去問演習をしつつ、自分の使用しているテキストで確かな知識を身に付けることである。当たり前すぎて申し訳ないが、地道に勉強するのが一番の対策だといえる。問題を解く技術は基本的知識があるからこそ活きるのであって、技術だけで合格できる訳ではない。